主人公が浮気された挙句、間男や元カノによって冤罪を被せられるお話はよくある。
アレは正直、読んでて気分が悪くなる。
周囲のモブ達は揃いも揃って間男&元カノの証言“だけ”を信じて、無実を主張する主人公君の事を悪人と決めつけ、「嘘つき」「クズ」「浮気野郎」「性犯罪者」等と呼び尊厳を踏みにじる。
どう考えてもおかしいでしょその考え!!?
そしていざ、主人公の無実が明かされた時は
「自分達は間男&元カノに騙された被害者だ!」
「自分は主人公の無実を信じてたけど、周りはそうじゃなかったから流された…」
「自分は主人公に味方したかった!!」
等と、反省も謝罪もせず責任転嫁ばっかり!!
一応それらは被害者である主人公君が訴えたら罰せられるからね?バカ共!!(笑)
…話が脱線しましたが、そんなよくある物語と違い、この作品は主人公君が間男&元カノのクズカップルに「性犯罪者」の冤罪を押し付けられて、それを信じたモブ共に断罪されようとする所“まで”は同じ!!
でも「ちょっと待ってくれないかな」と断罪&糾弾を止める声!!
次々と「ちゃんと考えたら嘘と解るだろ!?」「まともな神経してたらそんな事しないでしょ!?」なモブさん達によるツッコミ、そして主人公君の証言も聞いた上で、クズカップルの嘘を論破!!
見事主人公君の無罪は証明されましたとさ…なお話。
冤罪系のNTRざまぁでは、バカみたいな胸くそ悪い茶番を見せられてストレス溜めてからの間男&元カノ&それに加担したクズ共のざまぁを楽しむの考えたら、その『バカみたいな胸くそ悪い茶番』によるストレスが無いので、この作品は非常に読みやすいです!!!
でもそれにより、(タグに「微ざまぁ」と有ります)クズに与えるざまぁ展開が少ない&冤罪を晴らした後のメインヒロインとの甘々なイチャイチャ展開が無い(そもそも今作にメインヒロインはいない)ので、そういう話を期待する読者には物足りないと思います!!
でも、この作品には「公正に人の話を聞く」事の大切さ、「決めつける」事の危険さを説いてると考えたら、昨今の(痴漢等の)冤罪が減る要因になるであろうこの作品は現代社会において極めて重要な存在なのではないか?とも思えてきます!!
私的には、この主人公君の無実を晴らす切欠を作ったモブ女子をメインヒロインにしてイチャラブ甘々&クズカップルに対する大規模なざまぁ展開を含む長編版を読んでみたい気もしますが、短編でありながら完成度が極めて高いと感じた為に☆は3にしました!!