桜か咲くあの場所で、僕は幼馴染の君と二度目の初恋をする【カクヨムコンテスト10改稿版】

7年前に亡くなった幼馴染の死を受け入れた頃、再び彼女と再会する。
情景詳細の美しい文章と、読み進めていく内に心が動かされていくストーリー展開です。
切なさと甘酸っぱさの入り混じるような物語でおすすめです。

序盤の感想です

物語の始まりは、鮮やかな夏の記憶。青空と入道雲、無邪気な約束——そして、それを閉じ込めたタイムカプセルのような思い出。しかし、その後に続くのは、七年の時を経た現実。藍の命日が迫る中、主人公・恵一の心には、過去の甘くも苦い思い出が深く刻まれています。

読み進めるほどに、幼い頃の純粋な気持ちと、時間とともに変わってしまった関係が浮かび上がり、切なさが胸を締めつけます。特に、初恋を自覚した瞬間の描写や、子供ゆえの戸惑いがリアルで共感を誘いました。

この先、恵一が藍との思い出とどう向き合い、何を見つけていくのか——続きを読むのが楽しみです！

愛猫ムギちゃんを筆頭に（これは猫好きの私の勝手な印象ですが）、魅力的な登場人物ばかり！　脇役になりがちな主人公のお父さんまで、きちんとキャラを作り込んであります。
続きが気になる展開も素敵です。
そして、私がこの作品を読んで素晴らしいなと思ったのは、ヒロインに対して「美少女」的な単語を使わずにその可愛さを表していることです。それこそ小説の真髄でしょう！
すべてのキャラクターが「美少女」「イケメン」「モブ」などの単語で言い表されてしまうなら、それ以外の描写はすべて無意味なのですから。
ストーリー、キャラクター、文学を楽しみたい方におすすめの作品です！

重い展開からの入りが非常に良い、凄く頭の中でイメージ出来る。
そして話しが進んで行くとどうしてこういう状況になったのか考察が始まるワクワク感が面白いです。
昔の王道を見ているようなしっかりとした構成でめっちゃ良いです！

無くなったはずの彼女・・・でもまた色々と急進展。悩まされたが、やはり好きな気持ちは不変なものかもしれない。

亡くなったはずの少女が、時を経て突然主人公たちの目の前に現れる物語。

いつまた消えてしまうかもわからない少女に対する主人公の想い。ずっと気持ちを寄せていたことの再確認。
甘酸っぱいながらもとても切ない物語がここにあります。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（113文字）