概要
神を意味する「でうす」の名を付け、しぶしぶながら猫を受け入れる瑠唯。しかし、唯我独尊なでうすのみならず、ゲストハウスの奇妙な宿泊客や、幼馴染の朔にも振り回される毎日。
ある葛藤を抱えて壱岐へ来た瑠唯とは裏腹に、島に害をなす禍つ物(まがつもの)を捕らえにきたというでうすは、優雅な日々を過ごしているだけに見えたが……
ステキブンゲイでも公開します。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!世界にはいつも不思議がある。壱岐島で繰り広げられる人+人+神の物語
昔から憧れていたゲストハウス運営の夢が叶う。
主人公瑠唯がとんとん進む開業準備に心躍らせる所から物語はスタートし、夢が叶う奇跡も現実的な裏付けがあってこそというリアリティの中、壱岐についたしょっぱなから”喋る猫”に出会うという非日常。あっという間に引き込まれました。
猫は自らを神と名乗り、この島に災厄をもたらせる禍つ物を探してやってきたらしいのだけど、二人のやり取りはほんわか和みの要素満載。切羽詰まった危機感もなく読み進めていれば、ゲストハウスに訪れる少し変わった人たちとのエピソード。
昔仲良く遊んだ事もある男性との再会もあり、ここから恋愛パートなのかな? と思いきや、不自然な…続きを読む - ★★★ Excellent!!!壱岐島観光ならゲストハウス『青嵐』におまかせ!白猫の神さまもいるよ!
ゆったりした時間の流れる壱岐島。そこに『青嵐』という名の、新しくオープンしたゲストハウスがあります。
その宿には、看板猫よろしくオッドアイの白猫がいるんですが。
ここだけの話、その猫ちゃん、人の言葉を喋る神さまなんです……!
壱岐島の空気を肌で感じるような、読み心地の良い物語です。
白猫姿の神さま『でうす』とのやりとりもどこかコミカルで、ほっこりします。
新米オーナー・瑠唯の頑張りの背景にあるもの、どこか不思議なお客さんたち、壱岐島に近づいているという『禍つ物』。
ゲストハウスの日常にするりと滑り込んでくる違和感は、徐々に大きくなっていき——
終盤、それまであった数々の伏線がつながって…続きを読む - ★★★ Excellent!!!神が宿った猫のいるゲストハウスは、不思議がいっぱい!
瑠唯は故郷の壱岐島に戻り、家族から引き継ぐ形でゲストハウスを開業します。
東京で旅行業をしていた瑠唯。
自分のゲストハウスを開業できるなんて最高じゃない!楽しいお仕事小説の始まり!!
と、思いきや……。
瑠唯は、何やら事情を抱えている様子。祖母や幼馴染の男性の助けの手をやんわりと振り払い、一人で頑張ろうとします。
頼りたくない。その裏には、人と関わることの恐れがあるような……?
そんな瑠唯の前に、オッド・アイの白猫があらわれます。
本人が言うには、神の化身だそう。
本当に神様の化身なのでしょうか?
のんびりと過ごし、エサをねだり、祖母に甘える様子は猫そのもの。
ですが重大な任務があるよ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「神だ。飼ってくれ」「うちゲストハウスなので」
夢のゲストハウスを開業しようとしていた瑠唯の目の前に現れたのは、「神」を名乗る猫だった。
「禍つ物から、島を守るためにやって来た。こんな姿で出てきてしまったので、お前の家で飼ってくれ」
「うちは接客業なので、猫は入れられません」
取り付く島もなく、神に対してそう言う瑠唯。壱岐島だけに。
だがここは猫島と呼ばれる壱岐島。あっさりと神は瑠唯の祖母を篭絡。瑠唯は猫に「でうす」と名付けた。
ゲストハウスを訪れる、様々な秘密を抱える客人たち。そこで起きる、不思議なことの数々。
そんな中、瑠唯は、雪の中で「誰かを探さなければならない」悪夢を見る。
それはもう二度と会えない、大切な人の夢だった……。…続きを読む