作者さんも強調されてますが、とにかくストレスなく読める小説です。
主人公が苦労する前フリがあって、後でそのトラウマを思い切りぶつけるという手法はスカッとしますが、前フリを読むのがどうしてもストレスになります。
この小説にはそういうのが一切ありません。
また主人公が常に自制と謙虚さを忘れずに行動しているのもいい。
ただ、最も感心したのはエンディングです。
考え付きもしませんでした。その手があったか、と膝を打ちました。
素晴らしいです。作者さんのアイデアに敬意を払います
更に追記となりますが、各話の感想コメントに作者さんが丁寧にコメント返しをされています。感想コメントと作者のコメント返しが漫才のやり取りのごとく爆笑もの。
二度おいしい小説でもあります。
すでに人気作家となられた身ではこのように丁寧にコメントを返すことは難しいでしょう。そういう意味でも稀有な小説です。