アイドルがファンから貰って一番嬉しい贈り物は、その人の笑顔です。逆に一番嫌な贈り物はその人の泣き顔だと思います。この姉妹の物語は、それをうまく表現されています。是非、皆様もハンカチを用意し、この物語に笑顔と泣き顔を貰って下さい。
お姉ちゃん大好きだった妹と、その妹を亡くして妹の大切さを噛み締める姉のお話です。ここには、大切な想いが沢山込められています。大切な人をいきなり亡くすことの悔しさ、その人にもう一度逢いたいと想う願い、そして言葉にならないもどかしさ……。最後に、本当に大切な人には幸せでいて欲しい……と言ってもらえた時の幸せ。辛い物語だけれど、人にはこんなに強い想いが降り積もるのか……と、幸せな気持ちに包まれました。是非、読んでみてください!!
女性主人公の視点で描かれる、大切な妹の可愛らしさ……描写が繊細だからこそ、その妹を喪う悲しさは、胸を貫くほどの共感を齎します。 でも、そんな妹に、「もう一度だけ会える」とすれば……? そんな都市伝説を恃みに、起こった出来事は変えられないとしても、「会いたい」と願うのは自然のはず。「アイドル」というテーマを通し、哀しみを乗り越えて前を向いて生きていく。 暗がりの中に、仄かな灯りを見つけるような、希望のある物語。 短編ながら幾度となく情緒を揺さぶられる物語、是非ともご一読をおすすめ致します……!
妹の喪失。それは変えられない過去。悔し涙。やるせない思い。彼女の生前に想いを馳せるほど愛おしくてたまりません。決壊する感情が繊細で儚くて、それでいてどこか清く美しい物語です。誰かを思う心を強く持てば、たとえそれがさよならから遠い場所でも、会いに行ける。掌の上にある円盤とともに。そう信じて、この物語を心の熱で温めたい印象的な短編です。
亡くなってしまった大好きな妹に会いたい。それだけを胸に一部分の過去に戻った薫子さん。この物語は人の感じ方によりますが一種の主人公の成長を味わえる物語だと思います。自分と向き合う為に過去に戻ったとも受け取れるような物語です。本当に胸にきます。"妹にただ会いたい"。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(114文字)