探偵が終わったら、死んでやる

探偵に大切な人を奪われた復讐のため、自分の推理で彼らを叩きのめしていく主人公の物語。

決して完璧ではなくて、自分の考えに自信が持てなくなって葛藤することもある主人公のの姿には胸が苦しくなりつつも共感を覚えます。

真実へと向かう論理展開も人間ドラマも面白くて、ミステリー好きにもミステリーはそれほど読まない方にもすごく刺さると思います！

陰惨な過去をきっかけに、探偵を憎むようになった少年が主人公。
まだ読み始めたばかりですが、今後、どのように冒頭の場面に繋がっていくのかが気になります。

現実における、正義や善の心、それは人それぞれです。だからこそ争いが起きるわけで。
この物語は、主人公、探偵、犯人、どの人物をとってもその人なりの正しさをはっきりと持っていることが伺えます。そして、それが交錯して絡まり合うことで生まれる主張の混在が諍いを生む。
対話というものの本質を理解していないとこの芸当はなかなかできるものじゃありません。
素晴らしいと思います。
主人公の報われなさも含め、これからのどういうふうにこの物語が進んでいくのかを、見てみたいなと思わされる作品です。

探偵を憎む俺が、探偵の最後の事件を追う。
矛盾したこの物語の先に、果たしてどんな真実が待っているのか？

──探偵ミステリーの新たな扉が、今、開く。
予測不能の展開と衝撃のラストがあなたを待っている。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（209文字）

探偵が幅を利かせた現代日本が舞台。
主人公が探偵嫌いになるのも納得のムカつく探偵たちが出てきます。
それを主人公がどの様に相対していくのか、是非とも読んでみてください！

アンチ探偵ですが、この探偵、探偵と言うより、ネットの陰謀論語っているレベルの都合のいい事しか考えていない人たちに近いです。

その人達の滅茶苦茶な推理を主人公がきちんとした推理で潰すという感じに思えました。

推理対推理のような特殊なミステリーを見たい人のお勧めです！

ジェットコースター並みのどんでん返しが続く新しい探偵もののお話です。
過去の経験から「探偵」を嫌う主人公と、主人公が愛した少女探偵の成れの果て。
そして悪役の立ち位置にいる探偵たちが基本的な登場人物となります。
見どころはやはり互いに推理をぶつけ合うシーンでしょう。
テンポよく進む会話と舌戦が生き生きとしています。

登場人物たちがそれぞれの思想や理念を持っているため、どのキャラクターに共感できるかは読む人によって変わりそうです。
好悪感情とは別にこの言い分には一理あるなとか、この言い分は支離滅裂で追い詰められているんだなとかそういう楽しみ方もできます。

衝撃的な冒頭、そこに至るまでの話、…続きを読む

探偵小説でありながらアンチ探偵の物語でもある、その矛盾した性質を両立させる構成に痺れました。
事件自体やその謎も魅力的ですが、関係者たちの心理描写が巧みでそこに強く惹かれました。
奇抜な仕掛けやトリックに食傷気味なミステリ好きにおすすめしたい作品です。