ストックホルム郊外で若者が連夜の暴動、失業への不満が爆発か
ロイター編集
5月22日、スウェーデンの首都ストックホルム郊外の移民が多く住む地域で、数百人の若者による暴動が4夜連続で発生し、車両や警察署などが放火された。写真は21日、ストックホルム郊外で撮影。提供写真(2013年 ロイター/Scanpix)
[ストックホルム 22日 ロイター] スウェーデンの首都ストックホルム郊外の移民が多く住む地域で22日、数百人の若者による暴動が4夜連続で発生し、車両や警察署などが放火された。
今回の暴動の発端は今月、ストックホルム郊外ヒュースビー地区で刃物を持った男性(69)が警官に射殺されたことだとみられている。この事件で警官への批判が高まり、暴動はヒュースビーから他の貧困地域へと拡大した。
一連の暴動では、警察署が標的となったほか、商店や学校なども被害に遭った。ストックホルム警察は、22日の暴動で警官1人が負傷し、5人が放火未遂の疑いで逮捕されたと発表した。
若者の活動を支援する施設で働くSelcuk Cekenさんは、「彼らの行動の理由を特定するのは難しい。警察への怒りかもしれないし、職も住む場所もないという自分たちが置かれている状況への怒りかもしれない」と語った。
また地元紙の編集長は「理由はシンプルだ。失業、住宅事情、警察から受ける軽蔑」と指摘。「暴動を始めるきっかけが必要だった。それが(男性の)射殺事件だった」と述べた。
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