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イヤホン・ヘッドホン紹介 Mitirオーディオ ブログ

イヤホンやヘッドホンでの音楽体験を紹介、レビューしています

【Kinera Celest YAKSHA 夜叉】レビュー A20Kの新たな最高峰 [PR]

こんにちは。

今回はHiFiGo JP様より提供を頂き、Kinera Celestブランドの新作有線イヤホン『YAKSHA』の紹介/レビューになります。

ビルドクオリティ・サウンド等一つ一つが高クオリティかつ、ドライバー構成の面白さも味わえる素晴らしい製品ですので、是非ご覧ください。

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製品概要

Kinera Celest YAKSHA

Kinera Celest Yaksha 2DD+1BA+1MPD IEMshifigo.com

発売日 : 2025年5月30日

価格 : 139 USD

カラー : 緑/赤

『夜叉』をモチーフに、神秘的なデザインのFP、スピード感・神秘性・力強さを音でも表現しています。


■ドライバー構成 2DD+1BA+1MPD

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たまに見るトライブリッド4ドライバー構成かと思いきや、珍しい4WAYの仕様になっています。

8mm DDを低音に、10mm DDを中低音〜中音担当にして分けている部分は興味深い点です。

低周波… 8mm カスタマイズDD

低中周波数〜中周波数… 10mm LCP DD

中周波数〜中高周波数範囲… Knowles RAN-62462

 高周波〜超高周波… マイクロプレーナーマグネティックドライバー ユニット

 

パッケージ 本体・付属品

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パッケージデザインは無彩色な落ち着いた色と、ユニークなフォルムでとても良いです。

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縦から見ると古い辞典の様な雰囲気がありますね

本体

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茨や熱帯の海辺の様なミステリアスで立体的な模様が目立ちますね。文字のフォントも造形美を感じさせます。

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本体のビルドクオリティがかなり高いです。3〜5万円ミドルクラスイヤホンとも大差無い仕上がりで、シェルはDaVinciとも似ています。

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こちらはYAKSHAのFP寄りショット📸
エメラルドとシルバーの交ざりがとても綺麗です。

 

付属品

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・6N OCC Litz 3.5/4.4mm 2Pinケーブル

・イヤーピース 3種類

・収納プラ製ケース

・クリーニングクロス

・説明書

 

装着感

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装着感はやや好みが分かれると思います。シェルが大きく長時間の着用ではやや痛みがありました。またシェル形状もフラットでフィット感も高くはありませんでした。

耳が小さめの方は実際に試してから選択する事をおすすめします。

 

音質について

アプリ : Apple Music

再生機器 : Astell&Kern KANN MAX  ローゲイン

ケーブル : 付属 バランス接続

イヤーピース : 付属 Mサイズ

 

▫️音の傾向

中低域寄りでややウォーム系の弱ドンシャリ。ボーカル〜高域はクールに、4Way4ドライバー構成でしっかり分離感もあり完成度が高いです

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低域 |ー↑ーーー↑ーー| 高域

寒色   |ーーーーlーー| 暖色

狭い    |ーーーーlーー| 広い

繊細     |ーーーーlーー| 迫力

ドライ  |ーーーーlーー| ウェット

 

▫️詳細な特徴

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低域とボーカルより上の帯域に音色の差がありつつも、上手くまとめ上げたサウンドです。

柔らかく低重心な太めの中低域、ボーカルは前に出てきて解像度高く明瞭に、潤いのある質感で聞かせてくれます。

低域は柔らかく弾む様な質感で、しっとりと量感のある豊かさや滑らかさが感じられます。柔らかな溜めがありスピード感は控えめですが、タイトさと強いアタックもあってレスポンスは十分です。重低音が特段強いわけでは無いのですが、深みのある沈み込みの感じる上質な低音です。

ボーカルはBAが担当する事で、低域よりも解像感高く低域の豊かさに乗せるように明瞭に鳴らします。程よい厚みで金属的な質感も無く、中音は滑らかかつ鮮やかで、女性ボーカルも伸びやかに聞こえます。

高域は透明感ありつつ豊かに、表現力の高さを感じられます。マイクロプラナーを採用した事で、音場や見通しの良さを確保しながら不足感の無い自然な表現になっています。

 

音の立体感や詳細なディテールレベルはミドル帯にやや及びませんが、価格を考えるとかなりパーマンスに優れています。

ドライバー構成の通り鳴り方がやや独特ですが、全体的に整ったバランスで聴いてても楽しいと思います。

 

高音    |ーーーーlーー|  [8.8]

中音  |ーーーーーlー|  [8.9]

低音     |ーーーーーlー|  [9]

解像度    |ーーーーーlー|  [8.5]

定位   |ーーーーlーー|  [8.3]

分離 情報量  |ーーーーーlー|  [8.7]

詳細  |ーーーーlーー|   [8.7]

 

個人的総合スコア  9.2

オススメ度  ★★★★★ 5/5 

 

傾向と相性

■おすすめの方

・柔らかく暗めの音が好み
・迫力のあるサウンドが聞きたい
コスパに優れたイヤホンを探してる

■合わない方

・筐体が大きく装着感にやや難がある

・明るいサウンドが好き

 

まとめ

今回は Kinera Celest Yaksha (夜叉)のレビューを行いました。

かなり高い完成度とコスパの良さが光る製品だと感じました。ドライバー構成、実際のサウンド共に面白さもあって満足度が高かったです。

気になった方は是非ご検討下さい。


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最後まで読んで頂きありがとうございました。

【Kiwi Ears Septet】 レビュー開放的な広がりと美しい7重奏 PR

こんにちは。

今回はLinsoul JP様より提供を頂き、Kiwi Ears の新作有線イヤホン『Septet』の紹介/レビューになります。

人気機種『Quintet』の後継機として位置付けられているものの、実際はかなり異なるサウンド。注目度の高い新作ですので、是非最後までご覧ください。

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先日同時に発売したもう一つの KiwiEars新作『Astral』をレビューしましたので興味ある方はこちら

earphone-uguxiao.hatenablog.jp

 

製品概要

[Kiwi Ears Septet]

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発売日 : 2025年5月1日
価格 : 269ドル
ドライバー構成 : 1DD+4BA+1Planar+1PZT

先日した通り『Quintet』の後継機として誕生しました。

主な変更点としては 2点

・ドライバー構成 (BAが2基追加)

・金属ハウジング・背面開放型

名称も系譜を受け継いでおり、5つのドライバーを搭載した『Quintet(5重奏)』に対して、BAが2基追加されたことで『Septet(7重奏)』と命名されています。

またハウジング設計にも調整が施されて、背面開放に変化しています。

 

本体

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Astralと同様に、文字配置のおしゃれなパッケージデザインです。(赤が少し強め) 統一感のあるパッケージは個人的に好きです。

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横にはドライバー構成が記載されてます

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渋めの色味ですが、大人っぽく上品なデザインです。グレーの金属FP部分と、開放の隙間から内部のブラウンが見えるのがオシャレですね。

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←Septet   →Astral

シェルはマットでサラサラとした加工に、形状は凹凸の少ない平らなタイプ。ドライバー数の割には厚みが落ち着いています。Astralよりも薄いです。

 

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■付属品

・ケース

・イヤーピース 2種類3セット

・マルチプラグケーブル

・説明書

・交換用ノズルフィルター


Astralと同様にプラグ交換式のケーブルが標準で装備されています。この変更は嬉しいポイント💡

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プラグ交換部分のパーツはネジ方式ではなく、差し込みタイプです。
抜ける心配は無くしっかり固定されます。

 

使用感

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クオリティの高い見た目の割には、片側6.1gと軽量で装着感も快適だと思います。ただ重量が分散されるタイプではないので、少し耳に重心を感じます。

背面開放なので遮音性はかなり低いです。

音漏れも一般的な物と比較して多いため、外使用では注意が必要です。

 

音質について

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アプリ : Apple Music

再生機器 : Astell&Kern KANN MAX  ハイゲイン

ケーブル : 付属 バランス接続

イヤーピース : 付属 Mサイズ

かなり鳴らしにくいので、パワーのある上流を用意しましょう。

 
▫️音の傾向

音の傾向としては、開放的で硬質ドライな中高音寄りの弱ドンシャリサウンド

低域 |ー↑ーーーー↑ー↑| 高域

寒色   |ーーlーーーー| 暖色

狭い    |ーーーーーー⭐︎| 広い

繊細     |ーーlーーーー| 迫力

ドライ  |ーlーーーーー| ウェット

 

▫️詳細な特徴

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ドライな分離感の高さが際立ったスピード感のある中高音と、開放的でまろやかな音の広がりが特徴的なサウンドです。高い分離感を保ちながらもバランスの取れた芯のある音色は見事です。

高音はドライかつ硬質で煌びやかに、抜けの良さにふんわりとした爽快感のあるサウンドです。艶があり明るくキラキラとした透明感があります。キレの良さを感じますがやや刺激的でシャープです。

中音も凹む事なく柔らかく余韻を残して、ボーカルは適度な距離感で、自然な心地の良い空気感を含みながら見通し良く聞こえます。実在感のある声の質感と楽曲の空気感も伝わる様な柔らかい広がり方で個人的には好みです。高音の硬質な煌びやかさとは対照的に、中低域は余韻をまろやかに残し温かみを感じさせます。

また、多くのドライバーを積んでいることによる前後左右の立体感や分離の高さ、情報量の多い楽しさが魅力的です。ただ抜けの良さから密閉型と比べて重低音の深さは控えめです。

中低域は情報量が多くやや暗めで、塊感のあるドライな音が響いて広がるので量感に不足感も無く、必要な分だけ出してくれる印象です。

開放ハウジングによる抜けの良さが特徴的ですが、やや薄く広がってしまう事で解像度は高めですが、細部のディテールが失われている感覚も若干あります。

 

高音    |ーーーーーlー|  [9]

中音  |ーーーーーlー|  [9.1]

低音     |ーーーーーlー|  [8.7]

解像度    |ーーーーーlー|  [8.6]

定位   |ーーーーーlー|  [8.8]

分離 情報量  |ーーーーーー⭐︎|  [9.5]

詳細  |ーーーーlーー|   [8.5]

 

個人的総合スコア  9.4

オススメ度  ★★★★☆  4.5/5

 

傾向と相性

■おすすめの方

・中高音寄りソリッドな音が好み
・分離感高い楽しい音が好き
・抜け感が自然で開放的な広さで聴きたい

■合わない方

・ドライ傾向の音が苦手

・音圧の強い厚みのある表現力の高い音が好き

・低音の迫力が欲しい

・くっきりメリハリのある音が好き

まとめ

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今回はKiwi Ears Septet のレビューを行いました。クアッドブリッドの多ドラ構成+背面開放の組み合わせらしく、個性的な抜け感や分離感を味わうことが出来ます。前作である『Quintet』とも音の傾向は異なり、新感覚のサウンドが楽しめると思います。

気になった方は是非ご検討下さい。

最後まで読んで頂きありがとうございました♪

 

#66 LIFEEAR Duo 革新的な2WAY仕様と好きが追求できるユニークなイヤホン [PR]

こんにちは。

今回は LIFEEAR Duo の紹介レビューになります。非常にユニークな製品になってますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

 

LIFEEAR ICEに引き続き提供して頂きました。

↓重低音の量感が特徴的なICEのレビューはこちら

earphone-uguxiao.hatenablog.jp

 

製品概要

LIFEEAR 『Duo』

LIFEEARより今年2月に発売された、有線/ワイヤレス 2WAY 珍しい仕様で異なる音質が体験できる、新感覚イヤホンです。

www.life-ear.jp

価格 : 27,800円

ドライバー構成 : 独自開発7mmDD +1BA ハイブリッドドライバー

(同社のカスタムIEM LIFEEAR Flowと同様のドライバー構成)

また接続方式だけではなく、面白い試みがもう一つ!100種類以上のフェイスプレートを自由に着せ替えが出来ます。

後ほど交換方法やデザインについて見ていきます✨

 

製品スペック

ネクター:mmcx
感度:127db
インピーダンス:16Ω

外音取り込み機能や通話のノイズキャンセリング機能を搭載しています。ワイヤレス接続時のスペックについては、マルチ接続対応(2台まで)や長時間の連続再生、必要最低限の機能が十分に備わっています。

また対応コーデックは AAC/SBC/APTX/Aptx adaptive/Opusとなっています。

LDACなどの高音質コーデックは対応して無いものの、幅広く対応しております。

 

↓無線接続時の詳細なスペックはこち

 

パッケージ 本体/付属品

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本体パッケージはポップなカラーで、女性の方にも使って頂きたいデザインに感じられます。

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箱自体はICEと同じものでしょうか。コンパクトにまとまっていて良いですね。

 

本体

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今回私は左は紫、右は緑のシェルを選択しました。(※左右色違いは別途オプション料有り)

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フェイスプレートに関しては、本体の色にあったものをランダムで同封される様です。

個人的には最初から選択できるとより楽しい体験になるとは思いましたが、1つ500円〜とお手頃な価格でデザインの変化ができるのは凄いポイントですね。

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ガラリと印象が変わるので気分次第で変えるも良し、好きを突き詰めるのも良しですね。

 

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FP部分を取り付ける場合は、本体の突起に合わせて、外す場合はFPの先端にある爪を上に持ち上げることで取り外しが可能です。

 

また、本体には無線接続用の可動接点が付いています。FPをタップする事で操作が可能です。回数または長押しで様々な操作が可能です。外音取り込みは3秒間長押しで起動します。

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↑詳しい操作は上記の通り

付属品

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有線接続時のMMCXケーブルが付属していない点は注意が必要です。

同梱物: 取扱説明書、充電ケーブル、専用収納ケース、イヤーピース3サイズ、mmcxアシスト

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充電方法が特殊で、付属のMMCX充電ケーブルを本体コネクタと接続して充電を行います。

MMCXコネクターを何度も取り外す必要があるため、耐久性に対する不安も少なからず感じてしまいます。

 

機能性 / 使用感

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ワイヤレス接続時の使い易さ、機能面についてです。

接続は比較的安定しており、問題に感じる事はありませんでした。タップ操作に関しても誤作動は無く、問題なく使用できました。

気になった点としては、私の個体だと説明書と操作方法が違う事があったこと。(電源オン→6秒)

外音取り込みはややホワイトノイズがありますが、実用的に使用できるレベルです。

注意点 外音取り込みは音楽再生・通話時は使用が出来ません。

 

装着感

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装着感はとても良いです。カスタムIEMメインで制作されているイヤホンなので、流石のフィット感の快適性を得られます。外での動きながらの使用でも、ふと落ちたり外れたりする事はなく、非常に快適な使用感です。

 

音質について

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■ワイヤレス使用時

視聴環境

iphone15  AppleMusic コーデック : AAC

ワイヤレス時の音はバランスの取れた快適なサウンドです。どこか帯域が突出することもなくU字の弱ドンシャリサウンドですが、音が曇ったり分離感が足りないと感じることはなくて耳当たりの良いクリアな音に仕上がっています。

軽やかな左右に広がる音場に繊細なボーカルが優しくクリアに広がります。中高音はやや寒色寄りで少し明るく味付けがありますが、表現力が十分に感じられて良いです。

低音はややドライ寄りでリズムよく、重低音は出ませんが前に出てくれます。

とても聞いてて爽やかかつ楽しいサウンドに仕上がっていると思います。解像度に関しても、一般的な同価格帯のTWSと遜色ないと感じました。

 

■有線使用時

Astell&Kern KANN MAX  4.4mm バランス接続

全体的に音の傾向が変化します。重心がやや下がり、音の厚みも増して聞こえます。弱ドンシャリ傾向だったワイヤレス接続に対して、中域が少し持ち上がることで低域と高域はやや下がって聞こえる印象です。また音像も中心よりに集まり密度感も高まります。

ただ比較対象が有線イヤホンになってしまうと、どうしても基本性能がやや劣る印象です。

まとめ

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今回は 2Way仕様、FPの交換も出来るユニークな製品 LIFEEAR『Duo』の紹介になりました。

フェイスプレートの着せ替えに、1台で2通りの方法で使用できる利便性の高さなど、唯一無二の独自性があると感じました。

ですが、面白い製品ではあるが故に改善点も多い印象で、充電の不便さや有線ケーブルの付属、ビルドクオリティなどには改善の余地があると感じました。

興味がある方は是非検討してみて下さい。

 

 

 

 

【新作】Kiwi Ears Astral レビュー 空間表現が綺麗な寒色系の中高音と存在感ある重低音のパワフルサウンド [PR]

こんにちは。

今回はLinsoul JP様より提供を頂き、Kiwi Ears の新作有線イヤホン『Astral』の紹介/レビューになります。

『Septet』や『Etude』と同時期に発売された新製品であり、そんな中でも『Astral』にはどの様な魅力があるのか、深掘って行きたいと思います。

 

製品概要

価格 : 299ドル
発売日 : 2025年4月22日
カラー : 黄色/青色
ドライバー構成 : 1DD(10mmバイオセラミック)+6BA

 

ドライバー数に対して価格が抑えられている理由の一つは、カスタムBAを採用している点にあると言えます。

大手ブランドのBAを使用せずコストダウンを図りつつも、Kiwi Ears のカスタムBAは性能が非常に高いため、遜色のない音質に仕上がっていると考えられます。

2.8 kHzでチューニングされたカスタムミッドレンジドライバーは、自然な聴覚と音羽の湾曲にマッチし、改良されたSWFKツイーターは、均一で自然な超高音のために滑らかに高音を拡張します。

またDDには、カスタム10mmバイオセラミックダイアフラムダイナミックドライバーを搭載し、強力なローエンドのドキドキと滑らかな低音の拡張を提供します。


パッケージ 本体/ 付属品

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薄めの黄色と赤を基調としたパッケージカラーで、以前と若干デザインも変わっているような気がしますが、シンプルかつオシャレな方向性はそのままで個人的に好みです。

本体

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本体は3Dプリントの樹脂筐体にラメが綺麗なFPです。落ち着いた装飾で『Astral』の名称にもある通り、星や星幽をイメージしている様に感じます。

今回は青が届きましたが、Astralのイメージを存分に味わうなら黄色が良いかもしれません。

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また筐体デザインはZiiGaatと重なる雰囲気がありますが、実際の形状は異なっておりZiiGaatの汎用シェルよりも厚みがあって凹凸がハッキリ出ています。

また、ノズルの形状やベントのタイプも異なります。位置は近いですが、一方はメッシュで一方は空洞タイプです。

 

付属品

今までのKiwiEarsの製品の多くは本体がメインで、付属品は一律 (モデルによって変わらない)で最低限の物が同封していました。

しかし今回のモデルから一新された様で、マルチプラグタイプで本体に合わせたリケーブルが付属しています。これはかなり嬉しい変化ですね。

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・ケース

・イヤーピース 1種類3セット

・マルチプラグケーブル

・説明書

・交換用ノズルフィルター

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↑Astral 付属ケーブル

 

装着感

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フィット性高く圧迫感のない装着感で、かなり快適に感じます。外観だと筐体が少し大きいサイズで不安な面が有りましたが、問題ないと思います。シェルの形状が上手く耳に沿ってフィットしてくれますね。

 

音質について

 

アプリ : Apple Music

再生機器 : Astell&Kern KANN MAX

ケーブル : 付属 バランス接続

イヤーピース : 付属 Mサイズ

 
▫️音の傾向

音の傾向としては、全体的に明るめで超高域と重低音が強調された弱ドンシャリサウンド

低域 |↑ーーーーーー↑| 高域

寒色   |ーーlーーーー| 暖色

狭い    |ーーーーーlー| 広い

繊細     |ーーーーーlー| 迫力

ドライ  |ーーlーーーー| ウェット

 

やや寒色寄りの伸びやかな中高域と深く沈み込んで弾むような低域が、自然なバランスと音場感で上手く共存しています。

低域〜高域にかけて音の質感がシームレスに移行するような感覚が結構好みでした。

 

▫️詳細な特徴

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一番の特徴は中高音で、やや寒色より硬質な音ですが、音に余韻と空気感の広さがあり上手く楽曲に溶け込んでいます。

また音場も上下左右に奥行きがあり、澄んだ空気感が感じられます。

ですが、それより更に上の帯域 超高域は刺激的でドライな音で、曲によっては突き刺すような印象を受けました。ハイハットが強調された楽曲では、普段の音量だときつく感じる場面もありました。中高音のバランスがかなり良いのに、少し勿体無いポイントです。

ボーカルは少し明るさとドライさがありますが、声の輪郭は柔らかくて調和の取れた声を聞くことができます。解像度が高く、鮮明な細かな声のニュアンスまで再現して、高音も伸びやかで表現力が高いです。

低域も同時に少し明るめですが、かなりパワフルで量感の多い重低音が目を惹きます。適度に締まった弾力のある音が全体を包み込むように響きます。レスポンスの良い中高音に比べると、ウォームな音の広がりがあって楽曲に立体感が生まれています。

 

高音    |ーーーーーlー|  [9.3]

中音  |ーーーーーlー|  [9.2]

低音     |ーーーーーlー|  [9.2]

解像度    |ーーーーーlー|  [9.3]

定位   |ーーーーlーー|  [9]

分離   |ーーーーーlー|  [9.3]

詳細 情報量  |ーーーーーlー|   [9.3]

 

個人的総合スコア  9.4

オススメ度  ★★★★⭐︎  4.7/5

 

傾向と相性

■おすすめの方

・解像度の高い音が好き・明るめの万能系
・澄んだ空気感・弾むような重低音を楽しみたい

■合わない方
・温かみのある音が好き
・ボーカル中心に聴きたい・刺激的な高音が苦手

 

まとめ

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今回は Kiwi Ears Astralのレビューを行っていきました。

本体のデザインや音の特徴に関してかなりZiiGaatを感じたと言うツッコミは置いておいて、

寒色で分離の良いドンシャリ系のハイブリッドとしては音のまとまりも良く、楽器やボーカルの音色も自然で、かなり完成度が高く感じました。

個人的にはかなり気に入っていて、全体的には結構オススメできる製品だと思います。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

 

#64 LETSHUOER DX1 レビュー 新作イヤホン紹介 [PR]

今回は先日発売開始したばかりの新製品

LETSHUOERより『DX1』の紹介/レビューになります。

LETSHUOER JP様(@letshuoer_jp)よりDEMO機を提供して頂きました。

製品概要

letshuoer.net

発売日 : 2025年4月25日(金)

価格 : 23,000円

ドライバー構成 : 11mm 1DD (自社開発のアルミニウム・マグネシウム合金)

3.5mmシングルエンド、または4.4mmバランスのプラグから選択が可能です。

LETSHUOER DX1 – e☆イヤホン 

 

DX1の主な特徴

ダイヤモンドパターン構造のトポロジー振動板を搭載

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このパターンは、独自の特性を活用して、ダイアフラムの振動周波数と振幅を微調整し、音波の伝播をより正確に制御できるようにします。

これにより、モーダルブレークアップによる歪みが大幅に減少し、音質の表現力が向上し、より完全なトーン、より広いダイナミックレンジ、より鮮やかな音楽表現が得られます。

 

11mm径アルミニウム・マグネシウム合金製ダイナミックドライバー

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DX1は11mmの自社開発ダイナミックドライバーユニットを搭載し ています。

 

特定の周波数を減衰させる5kHzノッチフィルター

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5kHz前後の余分なエネルギーや共鳴が減少し、歪みを最小限に抑え、サウンドの詳細、純度、精度が向上します。

その結果、より滑らかで、よりクリアで、よりバランスの取れたサウンドが得られます。

 

すべての構成部品を高精度CNC加工により製造した、緻密な筐体設計

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バランスの取れたスピーカーストローク操作で全体的な音質を効果的に改善し、リスニングの詳細を豊かにします。

 

本体・付属品

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本体のメタリックなデザインを取り込んだパッケージデザインです。ブランドとモデル名が記載されています。

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ボルトやナットを連想させるメカメカしい工具の様な作りになっています。振動板を模した波打った、立体的なFPも角度によって光沢が変化してカッコ良いです。

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(右)TANCHJIM ORIGIN

全体的には小ぶりなサイズですが、縦長なのでやや厚みがあります。また、片側12gと本体重量はそれなりに重たく感じます。

 
付属品

シリコンイヤーピース3種(S/M/L 各3ペア)

銀メッキ単結晶銅ケーブル

オリジナルケース

マニュアル

保証書

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価格を考えると、かなり豪華な付属品のラインナップです。オリジナルの金属ケースに、高品質なイヤピが9セット、標準で付属しています。

 

装着感

実際の使用感としては、重量感はややあるものの装着感は悪くないです。ただ耳の小さい方だと、筐体が耳に当たって痛くなるかもしれません。また装着時に空気圧の音が聞こえる点は、やや気になるポイントでした。

 

再生環境

Astell&Kern KANN MAX ローゲイン

付属イヤーピース

付属ケーブル 4.4mm バランス接続

 

音質について

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中高域寄りで爽やかながら暖かみのある透明感が特徴な、かまぼこ型のバランスです。

透明感に満ちた柔らかな美音の中で、耳元で細かなニュアンスまで表現するフォーカスされたボーカルが癒しのサウンドを奏でます。

高域は硬質でキラキラとした繊細なサウンドですが、刺激感は無く優しさを感じさせます。シャープさを持ちながら尖ったピークが殆どありません。音のレスポンスが早く透き通った透明感が美しいです。

全体的に音は細めで、ボーカルにフォーカスが当たっています。ボーカルは一歩前で明瞭に、抜け良くまろやかな音の広がりが美しい声を堪能できます。空間を広く使い、語りかけるような声の伝え方が少し特殊に感じます。

中音域は広がりや透明感の美しい美音に、やや暖色傾向の優しい雰囲気が増して感じられます。ピアノの優しい美音には心を奪われました。

ただそれと引き換えに、中音域〜低域にかけて音の塊感が少しずつ増して解像度や分解能も高域と比較すると低めになる傾向があるため、音数の多い楽曲だと苦手な印象を感じました。

低域は主張がかなり控えめで、ふんわりと楽曲を支えている感覚です。タイトさがありますが、存在感が薄くしっとりした雰囲気をもたらしています。まとまって聞こえるため、量感不足には感じづらいと思います。バランスを上手く整っています。

 

■おすすめの方

・透明感のある中高域の美しさを求めてる
・硬質な暖色傾向
・女性ボーカルを中心に聴きたい
・音場の広いイヤホンが欲しい

 

■合わない方
・低音の迫力や没入感を求めてる
・幅広い音楽を聴きたい

 

音の傾向

寒色   |ーーーーlーー| 暖色

低域 |ーーーーーlー| 高域

狭い    |ーーーーーlー| 広い

繊細     |ーlーーーーー| 迫力

 

解像度    |ーーーーlーー|  [8.5]

定位   |ーーーーーlー|  [8.5]

分離   |ーーーーlーー|  [7.5]

詳細 情報量  |ーーーーlーー|   [8]

 

個人的総合評価 9.0

オススメ度 ⭐️⭐️⭐️⭐️ (4/5)

 

まとめ

LETSHUOER DX1 のレビュー/紹介を行いました。

最近のトレンドとは異なった一味違う中高域寄りのサウンドで、個人的に好きなバンド「ヨルシカ」とも相性抜群、かなりテンションが上がりました。

suisさんの透明感たっぷりな声を耳元で、曲の美しい雰囲気を最大限に再現してくれます。ヨルシカ好きは必聴です✨

気になった方は是非店頭でご視聴も出来ますので、ご検討下さいませ。

 

#63 MOONDROP METEOR 購入したので簡単な感想まとめ

こんにちは。

先日水月雨(MOONDROP) METEOR を購入しましたので簡単に紹介していきます。

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購入経緯とパッケージ

経緯としては話すまでも無いですが、発表された時から決めてました。デザインの良さと隕石ロマンによる一目惚れです。

発表当初は4マイクロプラナーが積まれたハウジングのデカさに装着感の不安がありましたが、実際の試聴では問題なかったので迷わず購入した形です。

Amazon公式で約76,000円のミドルハイに位置するイヤホンではありますが、人気の高さは健在でよく売れているみたいですね。

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パッケージデザインはいつも通り美しいですね。フィルムカメラの様な流星群を背景に少女の立ち姿、派手さがなくて個人的にかなり好きです。

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フェイスプレートには本物の隕石が使用されています。一瞬疑いかけますが本当なんです。

名前の由来は「メテオライト」から来ていると思われます。

メテオライト… 宇宙空間から地球に飛来し、大気圏で燃え尽きずに地上に到達した隕石の総称

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実は半透明、スケルトンの筐体もとても綺麗です。音導管やドライバーのシルエットが良く見えますね。

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付属品の詳細な説明は省きますが、ミドルクラスとあまり変わらないと思います。付属品は価格を考えると標準的な印象です。

 
音について

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音に関してはリケーブル前、1週間ほど使用した感想になります。

 

■音の傾向

寒色   |ーーーlーーー| 暖色

低域 |↑ーーーー↑ー↑ー| 高域

狭い    |ーーーーーlー| 広い

繊細     |ーーーlーーー| 迫力

ドライ  |ーーーーーlー| ウェット

 

7万円台のイヤホンとして広く好かれそうで、多くの人のゴールになり得る音の印象を持ちました。

帯域バランスに限らず音の厚みやキレ、広がり等の要素全てが丁寧に作られていてバランスが素晴らしいです。

音の特徴としては、輪郭が凄く滑らかで、不純物の無い透き通った潤いのある音に、遠く広がった音場の広さを感じます。そして広い音場に対して、落ち着いた陰影と背景が美しく、繋がりの良い色表現と描写力が高いサウンドが交互する様が果てしなく綺麗に聞こえます。

低域は柔らかくしっとりしつつも、ボケることなく解像度高い上質な低音で、実はMeteorのサウンドの担い手ではないかと感じさせる程に良いです。

ボーカルは基本的に近めで、細部の表現まで透き通った声がとても綺麗です。ややマイクロプラナーっぽさはありますが、とても鮮やかでDuskよりもかなり進化してます。

粒立ち良さと滑らかさを両立した高域は、 伸びやかでキラキラとしながらも刺激の無い、優しい音色を奏でます。

落ち着いた色表現と滑らかさは、一言で表すと120Hz有機ELディスプレイのような印象でした。音場の広さに加えて、思ってた以上の低域の良さに感動しましたが、バランス感覚に極めて優れた滑らかな音作りが素晴らしかったです。

個人的には最近購入したミドルクラスのイヤホンの中で1番好きです。

 

まとめ

どれか一台ゴールとなる様な良いイヤホンが欲しいなと考えている方にはピッタリだと思います。

7万円台と少しお高いモデルですが、実際所有すると人気の理由が分ると思いますよ。私は実感できました(笑)

気になった方は購入してみて下さい。

 

Amazon MOONDROP 公式ストア

 

#62 JUZEAR x Z Reviews DEFIANT 鳴神 レビュー 優れた空間定位表現を引き継いだ、JUZAER渾身の100ドルIEM

今回は JUZEARのコラボ新作 Z Reviews × Juzear Defiant 鳴神 の紹介/レビューになります。

タイトルの通り、本当に素晴らしい製品でしたので是非最後までご覧下さい。

JUZEAR公式様より提供して頂きました。このような機会を頂き感謝いたします。

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製品概要

『Z Reviews x Juzear Defiant 鳴神』

価格 : 99.99ドル

発売日 : 2025年4月28日

ドライバー構成 : 1DD+3BA 

⬆️カーボンPUダイアフラムとディープベースに第3世代 11mm カスタムDDを搭載。

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今作は、HiFiオーディオ業界の著名人「Z Reviews」と「Juzear」による、6か月6ラウンドのサンプル調整と共同開発を経て誕生しました。

 

パッケージ 本体 外観

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本体をアップにしたパッケージデザインです。本体の綺麗さだけで映えるのが凄いですね。

本体

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早速開封すると、本体FPの不思議な模様と、色のグラデーションによる美しさが本当に圧巻でした。FPの高度なクオリティは、流石JUZAERさんですね。

こちらのカラーはレインボーですが、2色のカラバリから緑も選択が可能です。

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シェル部分にはコラボレビュアーさんのロゴとJUZEARのマークが印字されています。こちらのレビュアーさんは海外の方ですが、ロゴには小さく「音の王」という文字を発見。とてもユニークですね。

ケーブル

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ケーブルデザインも本体(レインボー)とマッチングされておりとても綺麗です。

プラグ交換可能・純度の高い線材(6N SPOCC +SCCW)を使用しており、付属ケーブルとしてはかなり品質に優れています。コネクタは0.78 2Pinを採用しています。私は問題無かったですが、ロッドによってコネクタが固い個体がある様なので、注意が必要かもしれません。

 

付属品

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100ドルのイヤホンとしてはかなり豪華なラインナップになっています。

・6N SPOCC+SCCW ハイブリッドケーブル

・ケース

・コラボロゴアクリルスタンド

・イヤーピース 3種類

・クロス

・合格証 製品マニュアル

 

装着感 

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シェル部分はやや厚みがありますが、耳型に沿った凹凸が適切にフィットしてくれるので、装着感はとても良いです。遮音性もそれなりに高いタイプです。本体も片側6.1gと軽量で、長時間の使用も可能です。

 

試聴環境

Astell&Kern KANN MAX ローゲイン

付属イヤーピース

付属ケーブル 4.4mm バランス接続

 

音質について

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聴いた瞬間から、低域の音像定位の豊かさと優れた立体表現力に圧倒されました。これは驚異的です。Tシリーズの廉価版として完成度が高く、まさに100ドル帯の新星と言える印象を受けました。

全体のバランスとしては、寒色系で硬質かつシャープな高音が特徴的な、弱ドンシャリサウンドです。音圧が強いタイプではありませんが、価格以上の解像度や音場の広さを感じさせます。

高域は分離感が際立っており色彩が鮮やかな音色ではないものの、ボーカルは明瞭で価格を考えれば十分満足できる印象です。ですがこの製品の最大の魅力は低域にあり、卓越した奥行きに優れた空間表現には目を見張るものがあります。

そのため、低音の少ない楽曲では価格相応の印象を受けるかもしれませんが、弾むような低域が活きる楽曲では価格以上の実力を発揮します。


高音  8/10

冷たい質感でドライに、シャープで繊細な寒色サウンドです。歯切れの良い刺激感のあるハイハットやシンバルが特徴的ですが、チープなシャリ付きは無くて、金属的な質感も強くなりすぎることはないです。また上擦ったり刺さったりすることもなく良いバランスです。

 

中音   8.5/10

存在感のある低域に負けることなく、透明感のある輪郭のくっきりしたサウンドです。ニュートラルで音色も自然に聞こえます。

ボーカルは適切な距離感で、明瞭感ある声を聞くことができます。やや彩度が低く表現力が淡いため、ボーカル中心に聴きたい方には合わないかもしれません。価格を考えると十分でしょう。

 

低音 9.5/10

重低音の量感が多いバランスで、タイトな低音の質感や、奥行きのある立体表現に優れています。61Tでも感じたのですが、JUZEARのカスタムDDの実力がかなり高いですね。

音圧が強かったり強調された音では無いですが、キックやバスドラムはホログラフィックに質感まで捉えられたり、ベースのインパクトは凄まじいです。この価格でここまで上質な低音を味わえるのは稀だと思います。非常に豊かで広がりも美しいです。

例えば「星座になれたら」の躍動感あるベースや「レーゾンデートル」の弾むようなバスドラム等、音像表現は感動ものでした。

 

Butterfly 61Tと比較

個人的に好んでいる61Tとの比較では、低域の良さを引き継ぎつつ、中高域をかなり寒色寄りに。コッテリ感や太さといった61Tの癖は抑えられ、聴きすくバランスの取れた音に仕上がっていると思いました。

 

価格を考えるととても優れたイヤホンです。
私の重視している立体的な空間表現は、特に素晴らしいです。

■おすすめの方
・豊かな空間表現を求めてる
・サブベース好き
・クール傾向を探してる
・付属品で完結してる約1万円のイヤホン

■合わない方
・金属質な高音が苦手
・ボーカル中心に聴きたい

 

音の傾向

寒色   |ーlーーーーー| 暖色

低域 |ーーーlーーー| 高域

狭い    |ーーーーーlー| 広い

繊細     |ーlーーーーー| 迫力

ドライ  |ーーlーーーー| ウェット

 

解像度    |ーーーーlーー|  [8.5]

定位   |ーーーーーlー|  [9.5]

分離   |ーーーーlーー|  [8.5]

詳細 情報量  |ーーーーlーー|   [8]

 

個人的総合評価 9.1

オススメ度 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ (5/5)

 

まとめ

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今回は Z Reviews x JUZEAR Defiant 鳴神 のレビューを行いました。

JUZEARのカスタムDDの実力の高さを再確認、個人的に好きな機種である「Butterfly 61T」の良さを抑えられたコストの中で上手く落とし込んでいて、とても満足できる製品でした。

定価100ドルという価格帯だとかなり強いと思います。気になってる方はキャンペーンも実施中なので、是非ご検討下さい。

 

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