保健所の職員は、飼い主の同意なしに、勝手に家の中に立ち入ることはできません。
「鳴き声がうるさい」という苦情の場合、主な根拠となるのは動物愛護管理法です。
これにより、生活環境が損なわれていると判断されれば、立ち入り検査の権限が生じます。
初期段階では、任意での協力を求められることが多いです。
正当な理由なく立ち入り検査を拒否した場合、動物愛護管理法に基づいて罰則が科される可能性があります(20万円以下の罰金)。
これは、検査の拒否が法律に定められた義務違反となるためです。
特に、飼育環境に明らかな問題がある(虐待やネグレクトの疑いがある)と判断される状況であれば、行政側はより強く立ち入りを求めることになります。
通常の鳴き声の苦情では、警察官が同行するなどで協力を促すことはあっても、裁判所の令状なしに強制的に家宅捜索や立ち入りが行われることは稀です。
動物の生命に関わるような緊急性の高い状況(例えば、動物が明らかに衰弱している、虐待を受けているなど)であれば、より強い措置が取られる可能性は否定できません。