ハナニアラシノタトヘモアルゾ 「サヨナラ」ダケガ人生ダ 井伏鱒二『井伏鱒二全詩集』No.435, 岩波文庫 春になると井伏鱒二が訳した于武陵の『勧酒』を思い出す。 「人生足別離」(人生別離足る)という惜別の言葉を"「サヨナラ」ダケガ人生ダ"と表現する井伏鱒二の感性が好きだと思った。 それから、さよならを繰り返す度に「人生だな」なんてひそかに感じながら春を過ごしている。 ジャネーの法則通りに1/24の速さで社会人1年目があっという間に終わった。 プッチ神父と同じ幽波紋を得たのかもと思うくらいに自身の中にある時間が確実に、加速している。 2年目になるというわりに大した能力は身についていないような気…