世界遺産・奈良の法隆寺で金堂火災前に撮影された壁画の写真や、現在撮影を進めている焼損壁画の写真をどう活用するかを考えるシンポジウムが2月23日、東京の有楽町朝日ホールで開かれた。 1949年の火災で焼損した壁画は、戦前に撮影された写真ガラス原板が残り、2015年に重要文化財に指定された。22年からは焼損壁画の高精細デジタル撮影が進んでいる。 金堂壁画をめぐるシンポジウムはこれまで焼損壁画を収めた収蔵庫の一般公開へ向けた課題や試行をテーマにしていたが、今年はガラス原板の重文指定10年と法隆寺シンポ10回目の節目になることから「文化財写真」に焦点を合わせたという。 この日は写真保存に携わる青柳憲昌…