イデオロギーという名の魔法にかかり「論理」が崩壊する
「選択的夫婦別姓は中国の方のための法案である」(YouTube動画「ねずみ」より)
✴︎「ねずみ」さんは「誰も困ってないのに、なぜやりたがるのか?」というが……。
いつも観ているYouTubeチャンネル「ねずみ」で選択的夫婦別姓が話題に
私は「ねずみ」という、とてもおもしろい知的なYouTubeチャンネルを登録し、いつも観ている。
だが先日、「選択的夫婦別姓」を取り上げた回は、なんだか実に奇妙だった。
あらかじめ断っておくが、私は別に「選択的夫婦別姓」問題に特別なこだわりなんてまったくない。
いや、その制度がもし必要ならどんなケースや理由が考えられるか? なら別にふつうに想像し説明できるが(これは後述する)、そもそも政策というモノには順序があるのだ。
「どの緊急的な政策を優先し、どの政策を後回しにするのか?」
この棲み分けは、とても重要だ。
とりわけこれだけ経済が完全崩壊した現代の日本では、夫婦別姓の問題よりも優先して先にやるべき政策が山ほどある。
それが経済政策、ことに財政政策だ。
日本は経済が完全に崩壊し国が壊れかけているのだから、経済政策をまず優先しないことにはお話にならない。(このへんの認識はどうやら件の「ねずみ」さんも共通しているようなのだが……不思議なことに途中で議論が枝分かれして結論が食い違ってくる)
だから(というか元々)私は別姓問題に特にこだわりなんてないし、ぶっちゃけ「どーでもいい」(失礼)とすら思っている。
いや、この「ねずみ」チャンネルの運営者さんがもともと「岩盤・右派」さんらしいことは、ちょっと観ただけでわかっていた。
だが先日、「選択的夫婦別姓」を取り上げた回は、なんだか実に奇妙だった。
あらかじめ断っておくが、私は別に「選択的夫婦別姓」問題に特別なこだわりなんてまったくない。
いや、その制度がもし必要ならどんなケースや理由が考えられるか? なら別にふつうに想像し説明できるが(これは後述する)、そもそも政策というモノには順序があるのだ。
「どの緊急的な政策を優先し、どの政策を後回しにするのか?」
この棲み分けは、とても重要だ。
とりわけこれだけ経済が完全崩壊した現代の日本では、夫婦別姓の問題よりも優先して先にやるべき政策が山ほどある。
それが経済政策、ことに財政政策だ。
日本は経済が完全に崩壊し国が壊れかけているのだから、経済政策をまず優先しないことにはお話にならない。(このへんの認識はどうやら件の「ねずみ」さんも共通しているようなのだが……不思議なことに途中で議論が枝分かれして結論が食い違ってくる)
だから(というか元々)私は別姓問題に特にこだわりなんてないし、ぶっちゃけ「どーでもいい」(失礼)とすら思っている。
いや、この「ねずみ」チャンネルの運営者さんがもともと「岩盤・右派」さんらしいことは、ちょっと観ただけでわかっていた。
だけど私は「右か? 左か?」なんて瑣末なことにはまるで拘らないので、いつもゲラゲラ笑いながらこのチャンネルを観ている。
別姓問題を取り上げる? あー、ついに来たか
で、先日、たまたまねずみさんが取り上げたテーマが「選択的夫婦別姓」だったので、もう立ち所に観る前から内容が予測できた(笑)
「あー、ついに来たか」って感じだ。
あんまり気が進まなかったが試しに観てみると……「ねずみ」さんが別姓に反対する主張と論拠って、もうあまりにもメチャクチャなんだわ。(なんか中国の話が出てくるし)
つまりテーマが「選択的夫婦別姓」であることにより、「今回は自分が右派としてそれを扱うのだ」という気負いが意識過剰になり、みずからメンタルのバランスを崩して自分のフォームを失っている感じがした。
つまりふだんの彼の理知的で聡明なスタンスを逸脱してしまい、その回で主張するその持論が完全に破綻してしまっていた。
なんだかムリな我田引水のオンパレードで、完全に論理が崩壊しているのだ。
例えば、ねずみさんはーー。
「特にまったく何も理由がないのに、世の中には選択的夫婦別姓を強く主張する人たちがいる」
「なぜ別姓が必要なのか、論理的な理由がまるで見当たらない」
ーーなんていう。
えっ? 「根拠になる理由」がない?
いやぁ、この人って……もしかしたら現代の人間社会のことを、なんにもわかってないのかなぁ?
そんなふうに、ちょっとびっくりしまった。
で、先日、たまたまねずみさんが取り上げたテーマが「選択的夫婦別姓」だったので、もう立ち所に観る前から内容が予測できた(笑)
「あー、ついに来たか」って感じだ。
あんまり気が進まなかったが試しに観てみると……「ねずみ」さんが別姓に反対する主張と論拠って、もうあまりにもメチャクチャなんだわ。(なんか中国の話が出てくるし)
つまりテーマが「選択的夫婦別姓」であることにより、「今回は自分が右派としてそれを扱うのだ」という気負いが意識過剰になり、みずからメンタルのバランスを崩して自分のフォームを失っている感じがした。
つまりふだんの彼の理知的で聡明なスタンスを逸脱してしまい、その回で主張するその持論が完全に破綻してしまっていた。
なんだかムリな我田引水のオンパレードで、完全に論理が崩壊しているのだ。
例えば、ねずみさんはーー。
「特にまったく何も理由がないのに、世の中には選択的夫婦別姓を強く主張する人たちがいる」
「なぜ別姓が必要なのか、論理的な理由がまるで見当たらない」
ーーなんていう。
えっ? 「根拠になる理由」がない?
いやぁ、この人って……もしかしたら現代の人間社会のことを、なんにもわかってないのかなぁ?
そんなふうに、ちょっとびっくりしまった。
私が実際に見聞きした過去のエピソードをあげよう
いや、たぶん右派の「ねずみ」さんとしては、言葉には出さないけれど言外に「世の左翼がしきりにイデオロギーに基づき、最近、夫婦別姓を頑強に主張してるよねぇー」と言いたいんだろう。
まあ、そういう人もたくさんいるだろうけれど……実質、見当はずれだよ、それって。
こんなものはただ一点、「彼の持論に存在する、あるポイント」をひと突きして反論するだけで議論にカタがついてしまうのだ。
例えば私が実際に体験した、過去のエピソードをひとつだけあげようか。
当時、私はガラにもなく、あるファッション雑誌の編集者をやっていた。
で、某「誰でも知ってる超・大手アパレル企業」の広報部に、ネタ取りやら打ち合わせやらで、しょっちゅう出入りしていたのだが………。
あるときその企業でマスコミ対応している(結婚されたばかりの)「広報担当」のとても有能な女性と、こんな世間話になった。
その女性いわく、「私、結婚したら姓が変わってしまったので、以前から仕事上のお付き合いがあったお馴染みのメディアの方々が違和感を持つらしくて……その方たちは私の名前が変わったせいで、『覚えにくい』とか『別の人だと勘違いしてしまう』『とても仕事がやりにくい』って言うんです」
私はそれまで、そんなことなど想像すらしたことがなかったので、「はー、そんなこともあるのか?」とその人の話をただ聞くだけだった。
で、その広報の女性は結局あれこれ考えたあげく、仕事で使う名前をいわば「ニックネーム」(通称名)という形で「元の姓」に戻したのだという。
だがこれはあくまで単なるニックネームであり、法的・制度的な根拠などまるで何もない。単に自称しているだけだ。で、そういうヘンな形で仕方なく自主的に業務を続けているのだという。
いや、たぶん右派の「ねずみ」さんとしては、言葉には出さないけれど言外に「世の左翼がしきりにイデオロギーに基づき、最近、夫婦別姓を頑強に主張してるよねぇー」と言いたいんだろう。
まあ、そういう人もたくさんいるだろうけれど……実質、見当はずれだよ、それって。
こんなものはただ一点、「彼の持論に存在する、あるポイント」をひと突きして反論するだけで議論にカタがついてしまうのだ。
例えば私が実際に体験した、過去のエピソードをひとつだけあげようか。
当時、私はガラにもなく、あるファッション雑誌の編集者をやっていた。
で、某「誰でも知ってる超・大手アパレル企業」の広報部に、ネタ取りやら打ち合わせやらで、しょっちゅう出入りしていたのだが………。
あるときその企業でマスコミ対応している(結婚されたばかりの)「広報担当」のとても有能な女性と、こんな世間話になった。
その女性いわく、「私、結婚したら姓が変わってしまったので、以前から仕事上のお付き合いがあったお馴染みのメディアの方々が違和感を持つらしくて……その方たちは私の名前が変わったせいで、『覚えにくい』とか『別の人だと勘違いしてしまう』『とても仕事がやりにくい』って言うんです」
私はそれまで、そんなことなど想像すらしたことがなかったので、「はー、そんなこともあるのか?」とその人の話をただ聞くだけだった。
で、その広報の女性は結局あれこれ考えたあげく、仕事で使う名前をいわば「ニックネーム」(通称名)という形で「元の姓」に戻したのだという。
だがこれはあくまで単なるニックネームであり、法的・制度的な根拠などまるで何もない。単に自称しているだけだ。で、そういうヘンな形で仕方なく自主的に業務を続けているのだという。
女性が働くなら勝手に「通名で」やれというのか?
繰り返しになるが……それまで私は「夫婦別姓」について、まるで一度も考えたことさえなかった。
だから「なるほど世の中には、そんなこともあるのか?」「働く女性って、いろいろ大変なんだなぁ」と実感し、とても勉強になった。
いや、もちろん彼女のケースのように社会的には「通称名」で仕事し、通用するのだろうが、なんで女性だけがそんな手間ひまかけて苦労しなきゃならないの?
繰り返しになるが……それまで私は「夫婦別姓」について、まるで一度も考えたことさえなかった。
だから「なるほど世の中には、そんなこともあるのか?」「働く女性って、いろいろ大変なんだなぁ」と実感し、とても勉強になった。
いや、もちろん彼女のケースのように社会的には「通称名」で仕事し、通用するのだろうが、なんで女性だけがそんな手間ひまかけて苦労しなきゃならないの?
もし社会制度がおかしいなら、制度の方を変えちゃえば良くない? とも思う。
ただしこれも繰り返しになるが……いま日本は経済的に大変な時期だから、政策としての「選択的夫婦別姓」制度に必要以上の「社会的エネルギー」を果たして使うべきなのか? とも、もちろん思う。
ただしこれも繰り返しになるが……いま日本は経済的に大変な時期だから、政策としての「選択的夫婦別姓」制度に必要以上の「社会的エネルギー」を果たして使うべきなのか? とも、もちろん思う。
この点では、「ねずみ」さんのご意見と私の見方は見事に一致している。
どう考えても、いまは経済、ことに財政が重要だろう。
ただし件のYouTubeチャンネルで「ねずみ」さんが、「特に必然的な理由はまったく何もないのに、別姓を主張している人たちがいる」的なちょっとピント外れな反論を繰り返しているのを観て、「この人はひょっとして社会における(私が実際に「垣間見た」ような)ビジネスの現場でいま何が起こっているのか? なんて何もわかってないんじゃないか?」とちょっと思ってしまった。
「同性でどれだけの人が困ってるんですか?」「そんな人ってどこにいるの?」と、ねずみさんは動画の中でしきりに繰り返すが、私があげたみたいに困ってる人は世の中にたくさんいるんだと思うんだ。
なのに、なんだか彼の主張はまるで「自分は今の世の中とはまるで接点」がなく、まるっきり社会の「現場」のことを何も知らない人なのかな? という感じもした。
どう考えても、いまは経済、ことに財政が重要だろう。
ただし件のYouTubeチャンネルで「ねずみ」さんが、「特に必然的な理由はまったく何もないのに、別姓を主張している人たちがいる」的なちょっとピント外れな反論を繰り返しているのを観て、「この人はひょっとして社会における(私が実際に「垣間見た」ような)ビジネスの現場でいま何が起こっているのか? なんて何もわかってないんじゃないか?」とちょっと思ってしまった。
「同性でどれだけの人が困ってるんですか?」「そんな人ってどこにいるの?」と、ねずみさんは動画の中でしきりに繰り返すが、私があげたみたいに困ってる人は世の中にたくさんいるんだと思うんだ。
なのに、なんだか彼の主張はまるで「自分は今の世の中とはまるで接点」がなく、まるっきり社会の「現場」のことを何も知らない人なのかな? という感じもした。
女性はいっさい社会に出ず家に閉じこもってひたすら家事をしてろって?
いや別にこれは何も彼を批判しているわけでもなんでもない。
ふだん彼の動画での論理展開があまりに知的でロジカルなだけに、逆に「こと夫婦別姓問題」みたいなちょっとイデオロギーちっくなお題を取り上げると途端に馬脚をあらわす(いや、ゴホゴホッ)、どこか冷静さを失うところが非常に興味深かった。
だって論理が破綻してるんだもんw
つまり人間というものは自分の持つ特定の「岩盤イデオロギー」みたいなものにあまりにもこだわりすぎると、それを元にこじつけ理論を展開してしまうことになり、たちまちバランスを崩して崩壊してしまうんだなぁ、というのが印象深かった。
だって彼の論理に反論するなら、カンタンなお話なのだ。
「えっ? じゃあ、あなた。女性は社会にいっさい出ず、家に閉じこもってひたすら家事をしてろ、ってことですか? いまどきそんな人っているんですか? ちなみに一体そういうライフスタイルって、現代日本社会のどれくらいの比重を占めてるんですか?」と問えば、議論は終わりだ。
つまり彼は右派だから別姓問題に過度なアレルギー反応を示してしまい、ことこの問題となると自身のイデオロギーに引きずられるあまり、ふだんの論理的で理知的な論述スタンスがたちまち崩壊してしまう。で、ヘンに「感情的」になってしまうのだろう。
まあ「女性が勝手に通称を使えばいいじゃん」といえばそうかもしれないが……女性にそんなふうに負担をかけ続けてるばかりじゃ、ますますこの日本の「未婚社会」化が固着し、もうどうにもならないところまで行くんじゃないのかなぁ? とも思うのだ。
いまの世は男性よりも明らかに女性のほうが元気だ
それより何より、いまは男性より女性の方が明らかに元気でエネルギーがあるでしょう?
それは最近、特に「れいわ新選組」を見ていて、つくづく感じる。
特にリーダーシップがありエネルギッシュな西郷みなこさんが加入して以降、女性陣がグンと活性化し、長谷川ういこさんや奥田ふみよさん、大石あきこさん、安持なるみさん、くしぶち万里さん、やはた愛さん、佐原若子さん、米村明美さんらが躍動している。
なんだかアレを見ていると、議員はもうみんな「女性のほうがいいんじゃないの?」っていう感じさえする。
おっさん達って、たとえ仮に「初志」は良くても、すぐ利権に足を掬われておかしくなるからなぁ……。
まあ、そんなことを感じる今日この頃だ。