金総書記、軍にカラオケ配備奨励…部隊の士気あがる?
【ソウル=中村勇一郎】軍人はよく歌え――。ラヂオプレス(東京)によると、10日付の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、北朝鮮の金正日総書記が、カラオケ機器を支給された軍部隊で雰囲気の盛り上がりが見られることに気をよくし、「歌謡伴奏機材(カラオケ機器)をもっと送ろう」と上機嫌で語ったと報じた。
同紙は、金総書記が今年3月、軍幹部らと面談した際に「機材を支給された各中隊は今、雰囲気が完全に変わった」「兵士と幹部がより高い点数を取ろうと猛烈に頑張っており、歌のうまくない軍人も歌いたがっている」とうれしそうに語ったと報道。
常々脅威であると伝えられる北朝鮮ではありますが、そんな北朝鮮から微笑ましいと言いますか、失笑を禁じ得ないと言いますか、そんなニュース。カラオケで大喜びとはかわいらしいものです。
前々から思っていたのは、もしあの北朝鮮の核実験が成功していたらどうなっていただろう?ということです。あの北朝鮮の核実験以来、日米政府は北朝鮮に対する強硬な姿勢を強めています。核実験そのものは非難されるべき事柄なのですが、さりとて核実験によってその脅威が証明されたのであれば、そこから先は暴発を防ぐべく慎重な対応が必要になります。にもかかわらず強硬な態度を強め、相手を追い詰める、これは危険なはずですよね。
翼賛メディアは北朝鮮を軽蔑する一方でその脅威を煽り立てますが、政府首脳は脅威を煽り立てる一方で軽蔑している、本当は脅威であるなどとは思っていないのではないでしょうか。北朝鮮の核実験を目の当たりにして、なんだ北朝鮮の核開発力はあの程度か、あの程度なら何ら臆することはないな、そう考えて強硬な態度を強めていったように見えます。あるいはイラク侵略、日米の国民に向けてはイラクが大量破壊兵器を保持しており、脅威であると伝えられていました。しかし本当に平和を脅かす脅威であれば、その暴発を防ぐべく慎重な対応をとる必要があったはずです。しかし躊躇うことなく侵略を開始、本当はイラクに大量破壊兵器などない、イラクにアメリカを脅かす力などない、それが分かっていたからこそ安心して軍隊を送り込めたのではなかったでしょうか。
日米政府が北朝鮮に強硬な態度をとるも、北朝鮮の核開発力の低さを知ったからかもしれません。あるいはミサイル実験、ネット上では着弾地点の地図を捏造してまで脅威を煽り立てる動きがあり、大手メディアの論調もそれに近いものがありました。しかし実態はロシア沿岸に落ちたもの、日本及び日本の米軍基地を狙えるものかどうかははっきりしませんでした。もしかしたら日米の政府首脳は知っているのかもしれません。北朝鮮のミサイルは自国まで届かない、と。だから、北朝鮮に対しては強硬姿勢を押し通すだけでも大丈夫だ、と。一方で北朝鮮のミサイルが確実に届く範囲である中国とロシアは北朝鮮に対してかなり柔軟な姿勢で臨んでいるのが対照的です。
金総書記が「すでに送った機材の台数とこれから送る台数を手帳に書き、計算した上で軍に送っている」と今後も支給を続ける方針を示すと、軍幹部らは「激情があふれてくるのを抑えられなかった」といい、カラオケ機器の支給を巡るやり取りが感動的に報じられている。
北朝鮮の軍幹部はカラオケで感動しているとのこと。日本からもっと良い奴を送ってやったらどうでしょうかね。ミサイルに比べればタダみたいなものなんですから。将軍様ではなく日本に感動してもらった方が、双方のためでしょう。
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