自身の誕生日である5月5日に、第1子の妊娠と新事務所の設立を発表した、“しょこたん”こと中川翔子。ブログが大きなきっかけとなりブレイクを果たすと、歌手活動、ミュージカル出演、YouTubeや写真集では大胆な姿も披露するなど、あらゆる挑戦を続けている。「レベル40」になった彼女が次に叶えたい“夢”とは?(全2回の2回目/はじめから読む)
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「しょこたん語」人気に「綺麗ア・ラ・モード」のヒット
中川翔子はブログでブレイクを果たしてからというもの、投稿でよく使っていた「ギザかわゆす」などといった独特の言葉遣いが「しょこたん語」として人気を集めるほか、活動の場も着実に広げていった。
2006年には歌手デビューし、翌年、“アキバ系3組”としてブレイク前夜のAKB48とグラビアアイドルのリア・ディゾンとともに紅白歌合戦に初出場も果たしている。2008年には、筒美京平作曲・松本隆作詞によるシングル「綺麗ア・ラ・モード」でヒットを飛ばした。
数々の名曲を生んだ筒美・松本コンビの久々の作品とあって、松本の公式サイト掲載の対談では《本当に信じられない気持ちでいっぱいで。もう、もう、もう、お二人の歴史を汚さないようにとにかく頑張らなきゃと思うんです》と緊張気味に伝えている(『松本隆対談集 風町茶房 2005-2015』立東舎、2017年)。中川にとって松本隆は、崇拝する松田聖子の黄金時代を支えた作詞家でもあるだけに、よけいに畏敬の念が強かった。
ラジオのマニアックなトークで仕事を広げ
2007年からは、評論家の山田五郎のラジオ番組『東京REMIX族』(2013年に局を移り、現在も『山田五郎と中川翔子の「リミックスZ」』として継続中)にレギュラー出演を始め、博識な山田を相手にマニアックなトークを繰り広げている。同番組で深海生物について語ったところ、それがJAMSTEC(海洋研究開発機構)の知るところとなり、別のテレビ番組の企画で、潜水調査船「しんかい6500」で5351メートルの深海まで潜らせてもらうということもあった。
2013年には、ビールのCMで、かつてその事務所に所属したジャッキー・チェンと初めて共演を果たした。それというのも、このCMの制作にあたり、ビール会社が一般の人たちから叶えたい夢を募集したところ、「ジャッキーとカンフーをやりたい」という人が選ばれ、その人が企画書に一言「しょこたんも一緒に」と書いてくれたからだった。
このように20代は順調そのものかに見えたが、30歳を目前にして、ネットへの投稿に対する誤解から炎上が続いた上に、コンサート中にお尻を骨折し、「もう辞めろっていうサインなんだろうな」と捉えてしまい、再びどん底に落ち込んだ。