最近、日本の選挙で投票率の低迷が続くなか、投票数が毎回のように伸びている「選挙」がある。アイドルグループAKB48が2009年から毎年開催している人気イベント「AKB48選抜総選挙」。AKB総選挙を講義で採り上げたこともある、新潟県立大学の浅羽祐樹教授(42)に聞いた。人気が衰えないのは、どうしてなんでしょう? ――AKB48を採り入れた講義って、すぐには想像できないんですが、どんな感じなんでしょう? 私はいわゆる、ベタな「AKBオタク」ではありません。専門も比較政治学、とくに韓国政治です。でも、変わりゆく世界の中で、私たちがどのように生き延びていけばいいのか、それを平易な言葉で学生に届け、自分で「選んで、決める」キッカケを提供するのが私の仕事だと思っています。その中で行き着いた工夫の一つが、AKB48でした。 講義ではまず、学生たちにAKB48と、おニャン子クラブ(1980年代に人気を博