28日投開票の衆院3補選(東京15区、島根1区、長崎3区)は、岸田文雄政権に有権者が審判を下す機会となる。「政治とカネ」や経済、外交政策に加え、災害対策も見逃せない。17日に愛媛県と高知県で震度6弱を観測する地震があった。元日に発生した能登半島地震では、ボランティアとして被災地入りを重ねているアルピニストの野口健氏は「復興の遅れ」や「東京と現地の温度差」を指摘する。元内閣参事官で嘉悦大教授の高橋洋一氏は、復旧・復興に補正予算ではなく予備費が使われていることや、財務省の審議会が「コスト」の観点を持ち出していることに疑問を呈する。 ◇ 能登半島地震について、前年度内に補正予算を付けなかったことをこれまでも本コラムで再三指摘してきた。 能登半島の復興の遅れに関しては、実際に現地で活動している人から発せられている。ネット上に「がれきも災害ごみもそのまま」などの投稿もあるように、東日本大震災など他の