事実上の政権選択選挙となった参議院議員選挙では与党の自民党・公明党の与党が大敗、過半数割れとなり、国民民主党や参政党という新興の保守系政党が大きく議席を伸ばした。政界に巨大な地殻変動をもたらすこの選挙での各党の戦いぶり、戦略はどのようなものだったのか。元産経新聞記者で現在は永田町でロビイストとして活躍する山本雄史氏と、世論調査や選挙予測も手掛けるJX通信社代表の米重克洋氏に解説してもらった。(司会:JBpress編集部) 予想されていたほど自民党の負けが込まなかった理由 ――今回は前回、前々回の参院選に比べて投票率が上がりました。 米重克洋氏(以下、米重) 投票率の上昇は若い世代の関心の高さが影響していると思います。事前の世論調査を見れば、NHKや朝日新聞でも、50代以下の現役世代で前回よりも関心が高いという結果が出ていました。そこから考えれば、若い世代がやはり選挙に関心を持って、その人た