数字でみる移民 「外国で生まれ、出生時にフランス国籍を持っていなかった人」――これが、フランスにおける移民の定義である(国立統計経済研究所)。つまり、出生地と国籍の届出によって、移民か否かが決まるということになる。1999年の国勢調査によれば、フランス本国に居住する移民は431万人。これは、人口の7.4%にあたる。このうち156万人がフランス国籍を取得している。残りの275万人は国籍を取得しておらず、これにフランスで生まれた外国人51万人を加えると、フランス本国に居住する「外国人」は326万人ということになる。 移民の出身地をみると、ポルトガル、アルジェリア、モロッコが最も多く、合わせて50万人に達する。次いで、イタリア、スペイン、チュニジア、トルコ、アフリカ諸国となっている。EU(欧州連合)の従来加盟国15カ国からの移民は減少傾向にあり、1975年は移民全体の56%を占めたが、1999年