立命館大学は、名古屋大学、東北大学と共同で、カーボンナノチューブ(CNT)を認識するヒト免疫受容体を発見した。これにより、CNTによる健康被害の予防法や治療法の開発が進む可能性がある。 立命館大学は2023年4月7日、名古屋大学、東北大学と共同で、カーボンナノチューブ(CNT)を認識するヒト免疫受容体を「世界で初めて」(同研究グループ)発見したと発表した。 同研究グループは、免疫細胞の一つであるマクロファージが細胞表面のヒト免疫受容体「Siglec-14」を介して多層CNT(MWCNT=Multi-Walled CNT)を取り込み、炎症を引き起こすことを明らかにした。また、新たに作成した「抗Siglec14阻害モノクローナル抗体」や「Siglec-14の炎症シグナル阻害薬」を用いることで、MWCNTの炎症毒性を軽減できることが分かった。 CNTは、機能特性や熱伝導性、電気伝導性にも優れてい