インターネットにつながる世界中の監視カメラや火災報知機などのIoT機器約15万台がウイルスに感染し、サイバー攻撃の「踏み台」となっていることが分かった。 専門家は「機器を開発する側がセキュリティーに対する意識を高めるべきだ」と警鐘を鳴らしている。 情報システムセキュリティーが専門の横浜国立大の吉岡克成准教授の研究室は昨年4~7月、同大のネットワークへ約90万回のサイバー攻撃を確認した。その通信元を調べた結果、中国やトルコ、ロシアなど世界各国の火災報知機やIP電話、ビルの空調制御システムなど、361種類のIoT機器約15万台だったことが判明した。こうした機器は、外部の第三者によるサイバー攻撃が経由する「踏み台」になっており、大量のデータを送りつける DDoS ( ディードス ) 攻撃や、ウイルスのばらまきに悪用されていたとみられる。侵入検知システムなどのセキュリティー対策の機器が踏み台になっ