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sfに関するmn_krのブックマーク (3)

  • ファンタジー世界の脱中世化

    一昔前は「ファンタジー」世界における文明レベルは中世と決まっていた。人々は小さな集落で原始的な農業に携わり,そこには封建領主が君臨して全権を振るい,村から一歩でも出ればそこは未開の地。移動手段は徒歩か馬車。工業はまだまだ未発達で,鋼をようやく生産できるようになったくらい。武装は剣や槍に鎖かたびら。ひょっとしたらごく初歩的な先込め式の銃はあるかもしれない。字を読める人間はごく限られていて,魔術や魔物といった存在がごく現実的なものとして認識されていて,医者は瀉血以外に治療法を知らない。 現代的な「ファンタジー」はこうした前提を置かない。現代と過去の要素を無差別に混ぜ合わせて成立する。剣と魔術は出てくるが,炸薬入りの弾丸を撃ちまくる銃も同時に出てきたりする。人々は当然のように規格化された工業製品を用い,印刷された書物に接する。やたらと派手な服を着ているが,その生産や流通を支えているはずの社会のあ

    ファンタジー世界の脱中世化
  • ユージーン - short hope

    TAP (奇想コレクション)作者: グレッグイーガン, 山岸真出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2008/12/02メディア: 単行グレッグ・イーガン「ユージーン」。『TAP』所収。生まれてくる子どもの身体的特徴から知能レベルまで自在に設定することができて、パラメータを最大にすれば世界を変える天才児だって可能なほど生殖技術の進んだ未来、大金を手にした平凡な夫婦がまさに天才児を作る選択を迫られて…という作品。イーガンにしてはあっさりした展開ではあるけれど、『TAP』の中では表題作よりも「銀炎」よりも面白かった。出生前にすべてが予言されその通りの人生を歩むオイディプスは、さんざんなことに「この世に生を享けないのが、すべてにましていちばんよいこと」とまで歌われてしまうけれども(『コロノスのオイディプス』)、そんな古くて新しい運命の悲劇を遺伝子操作による主体形成は解決してくれるのか、それ

  • Something Orange - 『攻殻機動隊』から『順列都市』まで。仮想現実SFの現在。

    順列都市〈上〉 (ハヤカワ文庫SF) 作者: グレッグイーガン,Greg Egan,山岸真出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1999/10/01メディア: 文庫購入: 22人 クリック: 238回この商品を含むブログ (218件) を見る 順列都市〈下〉 (ハヤカワ文庫SF) 作者: グレッグイーガン,Greg Egan,山岸真出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1999/10/01メディア: 文庫購入: 15人 クリック: 49回この商品を含むブログ (164件) を見る 「前にもこれを体験したのは、覚えているわ。前回あなたがいったことも、覚えている――最悪の場合、あなたは最初の百年間、一という数字のことをずっと考えつづける。次の百年間は、二という数字を考えつづける。その先は、それが無限につづく。数字が思い浮かべられないほど大きくなったら、必要なだけ精神を拡張すればいい。証明終わり

    Something Orange - 『攻殻機動隊』から『順列都市』まで。仮想現実SFの現在。
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