宮城県登米(とめ)警察署は、映画『ゴジラ-1.0』、同『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』などの著作権を侵害したとして、10月29日、東京都内の会社役員ら計3名を逮捕しました。 当職らは、逮捕された会社役員1名および社員1名の弁護人です。 誤解をおそれず言えば、本件は、「映画の著作物のストーリー、セリフ、キャラクター等を文章で紹介・解説したこと」が翻案権侵害と疑われている事案です。 一部報道によれば、映画やアニメーションの内容を文章で紹介・解説した行為が、著作権法違反として摘発された事例は、初めてとのことです。 一方、著作権、翻案権と刑事罰との関係について、中山信弘・東大名誉教授は、次のように指摘しておられます。 「海賊版のような悪質な事例においては刑事罰も必要であるが、侵害か否かの判断が難しい翻案の事例にまで刑事罰を科すことは行き過ぎのように思える。特にこうした侵害判断が微妙な事例