「日本原子力研究開発機構」などは7日、希少金属(レアメタル)がとけ込む草津温泉(草津町)から、スカンジウムを回収することに成功したと発表した。同機構では「液体からスカンジウムだけを採取する技術は恐らく世界初。平成25年には、スカンジウムの販売先などビジネスプランを整えたい」としている。 スカンジウムは、アルミニウムに混ぜると耐熱性や硬度が上がり、燃料電池にも使用されるなど、利用方法の拡大も注目される希少金属。現在では1キロ約200万円で取引されているという。 同機構では、酸性溶液中の低濃度スカンジウムに対し、親和性の高いリン酸基を付着させた金属捕集布を用いた装置を、民間企業などと共同開発。1トンあたり約17ミリグラムのスカンジウムが含まれている万代(ばんだい)源泉が流れる湯川に、1分あたり40リットル処理できる装置を設置し、95%以上の回収率でスカンジウムを捕集したとしている。 今後