歴史学者アーノルド・J・トインビーが「12、13歳くらいまでに民族の神話を学ばなかった民族は、例外なく滅んでいる」と述べたという言い回しがある。これは既に国会図書館のレファレンスにおいて、 ・この言い回しの出典は不明 ・類似文言は戸松慶議『生存法則論 :日本民族の世界観. 第1巻 (古事記篇)』(1959)が最古 ("中等学校の卒業生にして自国の古典を知らぬ民族は例外なく滅ぶ") という調査結果が出ている。さらに「ヤシロぶ」という個人ブログにおいて上記のレファレンス結果を受けて「追跡:「古事記ビジネス」に騙り継がれるトインビー「民族の神話」の系譜」という記事が書かれている。「ヤシロぶ」の記事はこの言い回しの調査であり、どの様にこの言い回しが変化したのかがわかる労作だ。 1959 戸松慶議 ”中等学校の卒業生にして自国の古典を知らぬ民族は例外なく滅ぶ" 1986 吉川正文 "中等教育を終へた