東京芸術劇場と立教大学による連携講座「池袋学」。春季を締めくくる今回は、詩人であり、かつて西武百貨店でセゾン文化発展の一翼を担った八木忠栄さんに、「池袋のセゾン文化」について講演いただきました。 「セゾン文化」といっても、ある特定の世代以下の方には聞き慣れない言葉かもしれません。かつてセゾングループの代表を務めていた堤清二氏は、1973年の西武劇場(85年~PARCO劇場)を渋谷に開館したことを皮切りに、独自の文化活動を展開しました。1975年には池袋の西武百貨店内に西武美術館(後のセゾン美術館)、1979年には同じく西武百貨店内に多目的ホールスタジオ200(池袋)、1983年には大型レコードショップ六本木WAVEと映画館シネ・ヴィヴァン六本木をオープンするなど、美術、演劇、音楽など分野を横断したメセナ活動を推進してきました。 しかし、単にハコモノを開設しただけではその独自性を説明すること