小泉進次郎農林水産相は30日の閣議後会見で、資材の供給など農業に関する経済事業を担う全国農業協同組合連合会(JA全農)について「株式会社化は全くない」と述べ、過去に取り組んだ農政改革から後退した姿勢をみせた。「不安を煽る方が記事が読まれる」とメディア批判を展開した。 小泉氏は2015年10月から自民党の農林部会長を務め、JAグループの改革に取り組んだ。政府の規制改革会議は、競争力を強化するためにJA全農の株式会社化などの組織改革案を打ち出し、小泉氏も支持していた。一方、党内の農林族やJAから猛反発を受け、とん挫した過去がある。農水相への就任で小泉氏は再び農政改革に意欲をみせるが過去の姿勢からの後退が懸念されそうだ。