「記憶や過去を、どうやって若い世代にとって意味あるものにしていくのかを真剣に考えるべきだと思います」 長崎で生まれたイギリスのノーベル文学賞受賞作家、カズオ・イシグロさん。 原爆投下後まもない長崎を舞台にした長編小説「遠い山なみの光」に、映画として新たな命が吹き込まれました。 カンヌ映画祭での公式上映にあわせてインタビューに応じてくれたイシグロさんに、戦争の記憶が今の時代に持つ意味を聞きました。 (長崎放送局 上野暖登記者、古山彰子記者、奥瀬拓也カメラマン)
ええ、今回については迷宮クソたわけの本編でも外伝でもなくシンプルな告知です! なぜこんなところに書くのかって? そりゃ、こっちも後がない上にこの場所が一番読者さんに届くからです。 知っている人は知っている。知らない人は知らないでしょうが、『迷宮クソたわけ』という本作は私のデビュー作であり、同時に商業的失敗によりあっという間に一巻打ち切りを食らった作品でもあります。 普通、そういう作品は忘れ去られて、作者も投げ出したりするのでしょうが様々な方のご協力を得ているうちにやめるタイミングを失ったまま早七年。このタイミングでまさかリブートしようとは。 KADOKAWAさんの出版権をそろそろ引き上げて、自主出版でもしようと思っていた矢先。『はぐれ者共、銃を撃て』を出版させていただいたダンガン文庫さまからリブートのお話を伺い飛びついてしまいました。 当然ここには三者、あるいは四者の大人な調整があり問題な
電磁幽体先生ご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。 お互い口外しないように取り決めていたのですが、彼とは旧知の仲でした。 画像は取り留めのない文章です。まだ実感が湧いていないです。 こういう形で皆様に彼の話をするのは本当に無念でなりません。 pic.twitter.com/s8hWNwJx3P — 有象利路 (@toshmichi_uzo) December 27, 2024 あわせて、この過去記事も読んで下さればと思います。 この記事に出てくる後輩は電磁くんのことです。 これを書いた当初は、まさか彼が電撃大賞で大賞を受賞し、そしてこんな形で居なくなるとは思いもしなかったですね。 今この記事を読み直すと、バカをやっていたあの頃の楽しい自分達を思い出し、胸が苦しくなって記事ごと消したくなりますが、残しておきます。 記事を作り続ける意味は、そういうところにあるのではないかと思うので。
青年向け漫画の編集者をしていた。といっても若い頃の話だ。都内にある編集プロダクションを辞めて田舎に帰ったのが36の時だから、おじさんの入り口に立った頃か。今では完全なるおじさんである。 ※本日記は『セクシー田中さん』の件とは関係ありません。 働いていた会社というのは、講談社とか小学館とか秋田書店とか、そういう大手出版社ではない。あくまで編集プロダクションである。出版社と編プロがどう違うのかって……ざっくり言うと元請けと下請けだ。出版社が出版事業(今回だと青少年向けの漫画作りや商業展開)の企画をして、漫画家が作品そのものを作って、編プロは雑誌本体を作って、その制作過程で印刷所やデザイン事務所といった専門集団と関係することになる。 イマイチな説明になってしまった。一般社会の例で説明する。民法でいうところの委託(準委任契約)に当たる。公共建築の分野でいうと、公共機関の建築技師が新しい建築物のマン
【7月12日 AFP】(更新)チェコ出身の作家で、「存在の耐えられない軽さ(The Unbearable Lightness of Being)」などの作品で知られるミラン・クンデラ(Milan Kundera)氏が11日、死去した。94歳。出身地ブルノ(Brno)にあるミラン・クンデラ図書館(Milan Kundera Library)が発表した。 同館の広報担当者は翌12日、AFPに対し「ミラン・クンデラ氏が長年にわたる闘病の末、きのう(11日)亡くなった」と明らかにした。 1929年4月1日生まれのクンデラ氏は当初、詩や短編小説を執筆していたが、67年の「冗談(The Joke)」で一躍有名になった。 一時は共産党員だったが、68年に民主化運動「プラハの春(Prague Spring)」をソ連が弾圧。以後、当局から締め付けを受けるようになった。 75年に共産主義政権下のチェコスロバキ
外国語を話すことができるからといって、その人がその言語を母国語へきちんと置き換えることができるとは限らない。とくに文芸翻訳においては、単なる語学力だけでなく、その国の文化に対する知識も必要となってくる。だから文芸翻訳者はどの作家の作品であっても、複雑な職人技を必要とされるわけだが、それが村上春樹の作品となればなおさらだ。村上作品の英語翻訳を手がけるフィリップ・ガブリエルに翻訳の裏話を聞いた。 2021年4月、フィリップ・ガブリエルの新しい翻訳本が、英語圏で広く話題をさらった。発表から一週間も経たずして、同書は米「ニューヨーク・タイムズ」紙のベストセラーリストで11位に浮上した。だが、もしニューヨークやロンドンの豪勢なレセプションを回って彼の姿を探そうとするなら、それは間違っている。 ガブリエルはアリゾナ州ツーソンで、およそ40年間続けてきたことを粛々と進めている。彼は、アリゾナ大学で日本文
作家ポール・オースターの息子が薬物死したのをご存知だろうか。幼い頃から父の作品に登場し、クラブシーンと薬物に溺れていった彼は、どんな人生を送ってきたのか──。米紙「ニューヨーク・タイムズ」が振り返る。 2022年4月のある朝、ブルックリンの地下鉄で44歳の男が意識不明の状態で発見された。男の名前はダニエル・オースター。薬物の過剰摂取が原因だった。彼は病院に運び込まれたが、延命治療を止めた6日後に死亡した。 DJや写真家として活動したダニエルは、長いあいだ薬物依存症と闘ってきた。彼は、作家のポール・オースターと、同じく作家のリディア・デイヴィスの息子だ。 亡くなる直前、ダニエルは、10ヵ月の娘ルビーを前年に死なせた罪に問われていた。死因はヘロインとフェンタニルの急性中毒だった。ルビーが亡くなったのは、ブルックリンのアパートで彼と2人でいたときのことだった。ダニエルの妻でグラフィックデザイナー
■その他の写真ニュースはこちら 角川書店発行のライトノベル雑誌『ザ・スニーカー』に、小説家・浅井ラボ氏の『されど罪人は竜と踊る』の原稿や写真を無断掲載したとして『ザ・スニーカー』編集部は4月30日、公式ホームページで謝罪文を掲載した。また、編集担当者の度重なる過失、契約終了後の著作物の無許諾利用、原稿返還遅延等により、「浅井氏の弊社に対する信頼を毀損し、『されど罪人は竜と踊る』シリーズの中断および小学館での再販売に至りました」とした。 『されど罪人は竜と踊る』は、07年まで『ザ・スニーカー』に連載され、角川スニーカー文庫から単行本も発売されていたものの休載。08年5月、『されど罪人は竜と踊る Dances with the Dragons』に改題され、小学館ガガガ文庫から単行本が発売された。その移籍理由は、『ザ・スニーカー』編集担当者の度重なる過失であったことが、今回の謝罪文掲載というかた
SF作家を指名手配 侵攻批判でロシア 2022年06月08日05時58分 ロシアの作家ドミトリー・グルホフスキー氏=2016年4月、ドイツ南西部シュツットガルト(EPA時事) 【モスクワAFP時事】ロシアの首都モスクワの裁判所は7日、SF小説「Metro 2033」で知られる作家ドミトリー・グルホフスキー氏(42)の逮捕を命じた。同氏はSNSなどでロシアのウクライナ侵攻を批判していた。内務省は、海外滞在中とみられる同氏を指名手配した。 「侵略者に勝利なし」 ウクライナ即時停戦訴え―ロシア人権活動家ガンヌシキナ氏 グルホフスキー氏はこの日、メッセージアプリ「テレグラム」で、「私はインスタグラムへの投稿でロシア軍の信用を傷つけたと糾弾されている」と指摘。「私はそこで言ったことをすべて繰り返す用意がある。『戦争をやめろ! 国民全体に対する戦争だと認め、そしてやめろ!』」と書き込んだ。 国際 コメ
取材・文/白鳥士郎 「俺には自分の作品が無い」 薄暗いタクシーの後部座席で男が放ったその言葉に、耳を疑った。 何も言えなくなった私を血走った両目で見ながら、男はもう一度こう言った。 「俺は代表作が無い。ロードスみたいなものは、ラノベじゃあ書けなかった。だから俺は歴史小説を書く。新しいジャンルで勝負する。だから、お前は……!」 肩が触れ合うほどの距離で何度そう言われても、自分の耳を信じることができなかった。代表作が無い? 何を言っているんだこの人は? だってあなたは……あかほりさとるじゃないか。 あかほりは膨大な作品に携わってきた。 『NG騎士ラムネ&40』『セイバーマリオネット』『爆れつハンター』『MAZE☆爆熱時空』『天空戦記シュラト』『サクラ大戦』『らいむいろ戦奇譚』『MOUSE』『かしまし ~ガール・ミーツ・ガール~』……挙げればきりがないほどだ。 その同じ夜。 私はもう一人の男と並
週刊少年ジャンプ・ジャンプSQ.・少年ジャンプ+編集部は、2020年度より、漫画家を対象とした創作講座「ジャンプの漫画学校」を開講しています。 第1期の全10回の講義より、一部を抜粋し、本ブログで順に公開していきます。 今回は「作家編①」から松井優征先生の講義の一部を紹介いたします。 松井先生が語って下さったノウハウや考え方が、クリエイターの皆様の漫画制作の一助になれば幸いです。 【講師】 必ず身に着くテクニック「防御力」! 松井 漫画では「面白さとは何だろう?」といった問題が常に付きまといます。一昔前の編集さんは「面白ければ何でもいい」と言い、では面白いとは何かと聞くと「人それぞれだよ」という人が多かったです。皆さんはそういう人の言うことを聞いてはいけません。「面白い」とは何なのか、それは作家も編集も本人なりに言語化できないといけません。 そこでまず説明したいのが「防御力」です。 松井
わりと賛否両論というか、村上春樹さんらしい騒ぎになっているな、と思って、興味深く読みました。 ちなみに私は一応研究と論文が本業(の一つ)であり、文章を書くことが仕事となっている人間の一人です(悪文ですが)。そして、村上春樹さんの20年来のファンでもあります。 そして、既に色々まとまられている通り、村上春樹さんはこういった思想信条の方です。ある意味で「下界」との交流を絶つという特殊な形の研鑽を積まれた故に、余人には模倣しえない独創的な文体をつくりあげ、作家としての評価を積み上げられてこられたわけです。 そして、こういった形で色々と批判されることも含め、村上春樹さんご本人は受け入れられていると思います(まさしくそれが、村上春樹さんの作家としての覚悟の一つの現れなのでしょう)。 ですが、一つ気になることがありまして。 どうも議論の中で、村上春樹さん自身も文章が上手いわけではないと批判されている、
同人誌違法アップロードサイト「同人あんてな」を同人誌作家が訴えた裁判が、2020年12月に決着していたことが分かりました。最終的には和解となり、十分な和解金を得ることができたとのこと。また裁判の中では、実質的なサイトの運営者として、“れそ”こと上西恒輔氏の関与も明らかになったといいます。 サイト「同人あんてな」(現在は閉鎖/画像加工は編集部によるもの) 2019年にお伝えした「同人誌まとめサイト『同人あんてな』に同人作家が1000万円請求 香港企業装い運営か」の続報。原告は2018年、自身の作品がサイト「同人あんてな」に無断でアップロードされているのを発見し、著作権を侵害されたとして、サイトの運営者に対し1000万円の損害賠償を求める訴訟を起こしていました。なお、その後の調査でより直接的に運営に関わっていた人物を突き止めることができたため、このときの被告とは和解し、新たにその人物(れそ氏と
お久しぶりです、渡瀬です。 このブログの更新も二〜三年ぶりという酷い状態なのですが、長らく音信不通となってしまい、本当に申し訳ありません。 最新刊の発売から一年以上が経過してしまいましたので、節目として、今回はいくつかのお知らせをば…… まず、2019年9月に発行しました「妖姫ノ夜」につきまして。 こちらは発行から一ヶ月後の、昨年十月の段階で、編集部から打ち切りを申し渡されていました。 正確には「一巻で即打ち切るほど酷い売り上げではなかったものの、二巻で終わらせて欲しい」といったお話でした。 ただ、そこに至るまでの電撃文庫編集部とのやりとり、経緯につきまして、いくつか困惑している部分があり、迷った末、現在「妖姫ノ夜」の版権の引き上げを編集部にお願いしている状態です。 今後についてはまだ未定なのですが、基本的にはWEBでの掲載、あるいは電子書籍等での同人誌扱いでの継続を模索しています。 版権
日米に限らず、すべての人の平等を目標とする「ポリティカル・コレクトネス」を敵視する人は少なくない。自分が住んでいる社会でマジョリティの立場にいる人は、マジョリティとして看過されてきた言動が制限されることに不快感や恐れを感じるのだろう。「自分には無関係のことだ」と思っている人もいるだろう。しかし、ポリティカル・コレクトネスは、それらの人々が想像していない場所で、それらの人々の文化や生活を豊かにしているのだ。 たとえば、アメリカの出版業界も、最近の社会の動向を反映して、黒人作家の作品が売れるようになり、海外からの翻訳文学への評価も高くなっている。何よりも、それらを特別視せずに、英語で書かれた作品と同等に扱い、好んで読む読者が増えているのを感じる。日本人作家の作品もそのひとつだ。私が若かった頃でも日本人作家の翻訳作品は海外で読まれていた。だが、そこには「異国への物珍しさ」が中心で、英語で書かれた
エロマンガ家の増田なんですけどのたうち回っているので書く エロマンガ家にはエロマンガ雑誌の献本が届く。描いてない号も届く。普段はそんなに熱心にそれを読まない増田だが今日は急いで開いた。大好きな作家の新作が載っていたから。 元々同人作家でその作家の本は手に入るものは全て探して手に入れていた。もうなんかものすごく重たくて愛が歪んでいてちょっと怖いそういう歪んでる所がめちゃくちゃ可愛くてエッチな女の子を描くのだ。こんなこと誰にも語ったことはないが最高なのだ。増田は滅多に好きな作家と思えるような作家に出会わないのでこれはすごく嬉しいことなのだ。 自分がその雑誌に描くより大分後に載るようになった作家なので最初に献本に載っているのを見たときにはめちゃめちゃびっくりした。言わずもがな最高の作品が載っておりこのときばかりは献本が自動的に送られてくることに歓喜した。 さて、増田も同じ雑誌に描く作家として、編
二次創作が嫌いだ。 私はクリエイターだ。漫画家だ。少なくとも食えている。 そして、私の作品はファンの方々にSNSで沢山感想を言ってもらえるし、沢山二次創作を作ってもらえている。 「ありがたいことに」。 皆様に、問いたい。 なんで、私は、私の作品の二次創作を笑顔で見なければいけないんですか? こういうことを言うと、ツッコミがいくらでも入る。わかる。私だって、漫画が好きだし、アニメが好きだし、映画が好きだし、小説が好きだし、ドラマや劇も大好きだ。 登場キャラクターが大好きだと思うし、キャラを使って、漫画が描きたいって気持ちは、すごくよくわかる。 例えば好きなキャラが死んだら悲しくて、キャラが生きている姿を、漫画にしたいって思う。 でも、私は、今の二次創作に対する空気感について、どうしても言いたい。 今、日本で創作を行っている個人クリエイターは、二次創作活動を認めることを強制されている。 それが
勿論タイトルは釣りで、カフカは全世界に影響を与えたユダヤ人かつオーストリア(チェコ)人なわけですけど。 独文学というとカフカ、カフカというと独文学。そんな感じですよね、実際のところ独(語)文学においてはトーマス・マンとかゲーテとか他にも様々な著名な作家がいるわけですけれど、カフカはその研究テーマとしては比較的ポピュラーな御仁であります。ユダヤ人の家庭に生まれ、生地である現在のチェコ=プラハの言語に依らずドイツ語にて創作を目指したカフカの、ミステリアスな人間性はその作品群に対しても同様に、謎めいたベールを投げ掛けています。 カフカの文学をお読みになられたことはございますでしょうか。まあ僕もそれほど熱心な読者とは言えないかもしれないのですが、とりあえず『変身』・『城』・『審判』のほか幾つか著名な短編を読ませて頂きました。まあカフカの作品の特徴は、感情的な部分を敢えて抑制するところにあります。勿
※この記事(Part1)は第6話までの時点で書きました。たぶん直接のネタバレはないはずです。 続きも書きました(こっちは完全ネタバレ) みんな今期もちゃんとアニメ観てるかな?僕ははいふり劇場版が面白すぎて4回観に行って1月ははいふりのことしか考えていなかったよ。 そういうわけで、先週あたりからようやく今期アニメ観始めました。今期はかなり好みの作品が多いんですが、その中でも特に面白く観てるのが『ID: INVADED』です。 作品のあらすじ自体は(今のところ)比較的わかりやすい。警察に新設された特殊な捜査組織が、現場に残された痕跡から残留思念を読み取ることで犯人の深層心理の世界に入り込むことができる「ミズハノメ」という特殊装置を用いて、猟奇的な連続殺人鬼を追っていく。ジャンルとしてはSFミステリーとかになるかな。あと本堂町ちゃんがめちゃくちゃかわいいので萌え豚にも優しい。 きわめて舞城王太郎
新年明けましておめでとうございます。 さて、新年早々ではございますが本日新聞記事とリリースにて、竹書房がクラウドフレアというクラウドサーバを運営する企業に対して訴訟を提起したことを発表いたしました。 今からリリースでは書けなかった「なぜ竹書房がこの訴訟提起にいたったのか」をここに書いておこうと思います。 さて。 まず話は4年前に遡ります。 自分はそのときから竹書房の業務執行責任者をやることになるのですが、そのためにそのときの竹書房の業務と組織をすべて洗い出したときある事実に気がつきます。 この会社、法務がないぞ…? 中小企業あるあるなんでしょうかね、特に業務のバックヤードやサポートといった部分で重要なのに存在しない部門がある。何十年もその必要性に誰か気づかないもんなんでしょうか。とにかくこのとき竹書房に「法務部」はなかったのです。 ちなみに人事もありませんでした。泣ける。 時は2015年。
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