タブレットの導入で、幅広く業務のテレワークを可能にした佐賀県庁。家畜伝染病など危機への迅速対処でさっそく効力を発揮するなど、県内各地に出向く職員の業務効率化に大きく役立っている。真の狙いは「職員が県民とともにいる時間を増やし、サービスのレベルを向上すること」だという。森本登志男・佐賀県最高情報統括監(CIO)の指揮のもと、強力に推進されるワークスタイル変革に迫る。 2015年1月17日、土曜日の13時00分。佐賀県武雄市にある西部家畜保健衛生所に衝撃が走った。「鳥インフルエンザ発生の疑いあり」との第一報が入ったのだ。通報したのは伝統工芸品の有田焼で有名な有田町の養鶏農家だった。 西部家畜保健衛生所はすぐに職員2名を現場に派遣し、簡易検査を実施した。結果は“陽性”。さらに中部家畜保健衛生所でも簡易検査を実施し、こちらでも陽性が確認された。佐賀県はすぐに農林水産省に事態を報告。同日、「農林水産