南海トラフの巨大地震で最大8メートル以上の津波が想定されている静岡県吉田町で、地元の男性が自費で避難用のタワーを建設し、地域の人たちを集めた見学会が開かれました。 静岡県吉田町に完成した津波避難用のタワーは高さ10.5メートル、広さが188平方メートルで、370人余りが避難することができます。 町内でうなぎ加工会社を経営している大石好一さん(64)が、「地域の人たちに安心してもらいたい」と、およそ3000万円の費用を個人で負担して建設しました。 タワーは大石さんの家の近くの海岸からおよそ450メートル離れた場所に建てられ、車いすの人も利用できるよう途中までスロープが付いています。 6日の見学会には地域の人たち50人余りが集まり、避難の方法などを確認していました。 静岡県によりますと、津波避難用のタワーは自治体などが建設することが多く、個人が費用を負担して建設するのは珍しいということです。