メディアの「ウィキリークス化」が思いもよらぬスピードで展開している。ウィキリークス以外にも情報リーク(流出)の受け皿が次々に開設されているのだ。機密漏洩をめぐって「ジャーナリズムでの軍拡競争」が始まるのではないかと警告する声が出始めている。 アルジャジーラがイスラエル・パレスティナ密約の特ダネ 第二のウィキリークスになったのが中東の衛星テレビ局「アルジャジーラ」である。11年1月に「アルジャジーラ・トランスペアレンシー・ユニット」(AJTU)と呼ばれる内部告発サイトを立ち上げた。文書、写真、動画などでの情報提供に対応し、システム面では匿名性の確保に最大限の注意が払われているという。 AJTUはさっそく大特ダネをものにした。日本ではあまり話題にならなかったようだが、中東和平交渉に関する大量の秘密文書を入手し、1月23日にメディア・パートナーの英「ガーディアン」紙とともに「パレスチナ・ペーパー