うちの近所にあるボードゲームカフェ、かれこれ3年くらい通ってる。 土日祝と金曜夕方のみ営業で、相席コミュニティが盛んだった。1人で行っても複数人で遊べるのがありがたくて、初心者も常連もいて、たまにクセの強い人が混じってても、それも含めて居心地がよかった。 ……アッパー系コミュ障が来るまでは。 そいつが現れたのは、ちょうど1年くらい前。 第一印象は、「よく喋る」「声がやたらデカい」「ずっと何かに怒ってるっぽい」。それに加えて、体格がとにかくデカい。雑居ビルで通路が狭いってのもあるけど、妖怪の「ぬりかべ」みたいな圧迫感。たまに電車で独り言がやたらデカいおじさんいるじゃん?あの雰囲気に近い。 で、実際に同卓してみると──マジでずっと喋ってる。 「うわーこの手札じゃもう負けだよ!ありえん!」 「あ〜それやられたら、もう勝てないじゃん」 「4番手とかさ〜このルールで勝てた試しないんだけど!」 テンシ