うちの実家は町の小さな米屋です。 昔ながらの町中にある、ごく普通の個人経営のお米屋さん。高齢の常連... うちの実家は町の小さな米屋です。 昔ながらの町中にある、ごく普通の個人経営のお米屋さん。高齢の常連さんが店先で立ち話していく、そんな風景が日常にあった。 でも今、その風景は少しずつ崩れていっています。問屋から回ってくる米は少ないし、価格も高騰。「なんでそんなに高いの?」と初めて来たお客さんに言われるたびに、うちの父が説明するけど、納得してもらえることは少ない。 「こんな値段じゃスーパーで買う」と言われてしまえば、それまでです。 昔からお付き合いのある大口の常連さんに「今月は売れる米が入らないんです」と頭を下げて断る日々。もう本当に、限界が近いのかもしれない。 そんな中、ニュースで「政府が備蓄米を放出」と聞いたときは、少しだけ希望が見えた気がした。 「もしかしたら、うちみたいな小さい米屋にも回してくれるかも」 そう思って、両親が説明会に参加した。そして、そこで聞かされたのは── 「最低購入単
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