今年に入り、第二期トランプ米政権成立が全体の空気を変えたから、というわけでもないだろうが、ポーランドや欧州でウクライナへの疲弊感から敵意までもが広がりつつあり、さすがに西側での報道からも漏れ聞くようになった。ウクライナの隣国ポーランドは、2022年2月24日、ロシアがウクライナに全面侵攻を開始したときは即座に国境を開放し、数百万人の難民を受け入れたものだった。この対応は、歴史的なロシアへの警戒心と、かつて西部を自国領とまでしていた近隣国としての連帯感に支えられていたものだっただろう。ワルシャワやクラクフでは市民がウクライナ国旗を掲げ、食料や衣類を手に支援に駆けつけてもいた。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、2024年7月時点で欧州全体に約600万人のウクライナ難民が登録されているが、ポーランドにはそのうち95.7万人もが滞在している。しかし、2025年4月を迎えた現在、初期の