多くのエアレース・パイロットが「母国開催のレースで優勝することがもっとも難しい」と語るなか、室屋義秀(むろや・よしひで)さんは「レッドブル・エアレース千葉2016」で見事に初優勝を成し遂げました。しかし、強風と高波により予選がキャンセルされ、1日勝負となった本戦の最初のレースで機体にトラブルが発生するなど、優勝への道のりは険しいものでした。 ではなぜ、室屋さんは目の前の困難に打ち勝ち、念願の優勝を果たすことができたのでしょうか。レース後間もない室屋さんに聞いてみました。 課題を明確にして、チームとして何をすべきか ▲エアレース・パイロットの心技体と機体が整わないと勝つことができない「レッドブル・エアレース」 Predrag Vuckovic/Red Bull Content Pool ── まず、母国開催の「レッドブル・エアレース千葉2016」に向けてどのような戦略で臨んだのでしょうか?