11月23 「ニ翻しばり」の全合成 この18日、渋谷で行われた「有機合成講習会」にて、「インフルエンザ治療薬の概要」と題した発表を行ってまいりました。日頃えらそうにいろいろなことを書き散らしている筆者でありますが、実は学会での発表は学生時代以来15年ぶりでした(笑)。まあ大先生方の前でもあり多少緊張しましたが、無事こなせて安心しております。当日の資料及びテキストを本館の方に上げておきましたので、興味のある方はご覧ください。 この日は「インフルエンザ治療薬セッション」が行われ、CS-8958及びT-705という二つの新薬の開発過程、そしてタミフルの3通りの合成法が発表されました。個人的に面白かったのは林雄二郎先生の発表で、以前もご紹介したとおり3ポット、9工程、総収率57%という驚異的な短ステップでタミフルを合成しています。林先生は工程数を減らし、3ポットに収めるためさまざまな工夫を凝らした