05-12-01-国宝曜変天目の秘密詳細 2005年12月01日 23:28 燿変天目 11月09日に掲載した「国宝曜変天目の秘密(緒言)」のつづきです。 私が初めて国宝の稲葉曜変天目を見たのは1992年であった。先輩諸氏から、「曜変に取り憑かれて身上つぶすなよ!」と忠告されたが、果たしてその通りになった。その時、不遜にもこの曜変天目なら何とかなりそうだと思ってしまった。隣にあった重要文化財の油滴天目の方が難しいと思った。 なぜなら、前者には作為が感じられたが、後者にはそれがなかったからだ。 国宝稲葉窯変の紋静嘉堂重要文化財油滴天目 曜変紋には核があり、その形は不揃いで対称性がなく、規則性・連続性がない。 そして私にはいかにも人間好みのデザイン(核の配置)のように思えた。 核の存在は人間の作為によるものに違いないと確信した。ところが、一般的には自然に発生した結晶核であると解釈されている