金融庁は１５日、映画「フラガール」の制作などに投資してきたジャパン・デジタル・コンテンツ信託（ＪＤＣ）の信託業務の免許を取り消す処分を出したと発表した。経営管理体制に不備があると判断したためだ。金融庁によると、今月４日時点で顧客約４３０人から２４２億円を預かっていたが、全額は返ってこない可能性があるという。 ＪＤＣは０５年、一般企業として初めて信託業に参入。東証マザーズに上場している。 金融庁によると、ＪＤＣは純資産額が信託業法で求められている１億円を下回り、資産の運用先の収益も適切に回収していなかった。ＪＤＣは昨年、幹部による投資家の資金の横領が判明。今年６月には顧客資産の流用などが相次いだとして、３カ月間の業務停止命令を受けていた。金融庁はその後も社内体制の改善が進んでいないと判断し、免許の取り消しに踏み切った。