年間連結売上高2兆円到達を視野に入れるクボタ。グローバル企業としてトラクターなど農業機械のイメージが強いが、ニッチな新分野も開拓している。それが2016年発売した業務用加湿空気清浄機「ピュアウォッシャー」。同社が事業領域に掲げるのは「食料・水・環境」で、同機種もその領域に沿った製品だ。 同社の空気清浄機は水道管とつなぎ、自動給排水することで「ミストを使った空気清浄ができる」(山崎祐一精密機器事業ユニット長)のが特徴だ。人体に無害でありながら殺菌力を備え、アルコール消毒では効きにくいノロウイルスも除菌できる微酸性電解水を生成できる。 発売から約4年間で累計700台を販売した。直接的な効果は確認されていないが、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症への対策でも応用できる。ミストによる約200平方メートルの大空間の室内環境整備への貢献と自家製の“除菌スプレー”を作れる点が注目されている。