沖縄県の竹富島。沖縄本島から南西に400キロメートル以上離れる。大きさは南北に約3キロメートル、東西に約2キロメートル。高さ10メートルほどの展望台に上れば島全体が見渡せる。集落内を観光客が水牛車やレンタサイクルで巡り、商店では店主の“おばぁ”が「暑いでしょ」とお茶を振る舞ってくれる。そんなのどかな島だ。信号も銀行もコンビニもない。だが郵便局はある。 竹富郵便局は島のメインストリート沿いに建つ。石垣港からの定期船が着く竹富東港から一直線で1キロメートルほどの距離にある。1993年に島内で移転、局舎を新設した。平屋の赤瓦ぶきで屋根には魔よけ獅子のシーサー、周りは風よけの石垣が囲む、島の景観に合わせた設計で、局の前に立つポストは昔ながらの「丸」だ。 石垣島から近いこともあり、竹富島の入域観光客は年間50万人にもなる。竹富局も観光スポットになっている。1日30人前後が訪れ、限定のフレーム切手を買