(英エコノミスト誌 2013年2月23日号) 農家は価格高騰の恩恵を受けている。 ニュースの見出しだけを見ていたら、昨年の記録的な干ばつが米国の農業に壊滅的な打撃を与えたと考えても仕方ないかもしれない。中西部全域(そして、さらに遠く離れた地域)では、26州にまたがる1000以上の郡が自然災害被災地域に指定され、米農務省が下した被災指定の決定としては過去最大となった。 しかし、作物は枯れ、土壌は干上がり、野火による被害はあったものの、コモディティー(商品)市場の好況と農地価格の記録的高値のおかげで、農業が新たな黄金期の真っ只中にあると考える向きもある。 大干ばつをよそに所得急増と農地価格の高騰に沸く農家 昨年は記録的な干ばつが米国を襲った(写真はイリノイ州アシュリーのトウモロコシ畑)〔AFPBB News〕 近年、食糧とバイオ燃料に対する世界的な力強い需要が穀物価格を押し上げてきた。干ばつは