体内に入れる医療機器の販売に必要な手続きのハードルが、日米欧で異なる実態が国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)の調査でわかった。欧州連合(EU)が先行して承認した機器はリコール率が高かった。国境を越えた汚職の実態も明らかになり、各国政府の連携した取り組みが求められている。(飯島健太、軽部理人) EUは体に入れる医療機器のうち、不具合があった場合に影響が大きい心臓ペースメーカーや人工股関節など高度な機器の承認が、他の先進国よりも「緩い」と指摘されてきた。 ICIJの調査によると、日本や米国は公的機関が機器の販売や使用の承認を最終決定するのに対し、EUでは民間の第三者認証機関が同じ役割を担う。認証機関は民間のみで、ICIJは、メーカーからの審査依頼の「受注」で運営費が賄われていると批判。メーカーと認証機関のなれ合い体質は否定できないとし、公正性に疑義を呈した。 ICIJの調査によると、E