政府は昨秋、マイナンバーカードに保険証としての機能を持たせる、いわゆる「マイナ保険証」を導入した。なかなかマイナンバーカードの普及が進まない状況のなか、マイナ保険証の導入によって多くの人にマイナンバーカードを持たせたいとの意図が政府にあったのだろうが、そもそもマイナ保険証を使える医療機関が少ないことから、こちらの普及も遅々として進まない。そこで医療機関に診療報酬上の手当てを行うことで、対応しようする医療機関を増やそうとしたわけだ。 マイナ保険証が使える医療機関に対して診療報酬を加算するということは、すなわちその医療機関を受診した患者が窓口で支払う自己負担分も、それに応じて加算されることになる。例えば今回の加算によって、3割負担の人は初診料に21円、再診料に12円が上乗せされることになったのである。 ひっきりなしに政府がアピールする裏の事情 このところ政府は、大物俳優や話題のプロ野球監督など