第64回日本図書館情報学会研究大会シンポジウム<報告> 2016年11月13日,天理大学杣之内キャンパスにて,第64回日本図書館情報学会研究大会シンポジウム「学校図書館への研究的アプローチ」が開催された。パネリストは,足立幸子氏(新潟大学),今井福司氏(白百合女子大学),岩崎れい氏(京都ノートルダム女子大学),中村百合子氏(立教大学),野口武悟氏(専修大学)の5名が,コーディネータ・司会は,平久江祐司氏(筑波大学)が務めた。 最初に,平久江氏から開催の趣旨が説明された。まず,法整備の充実や,職員の役割・養成・配置に関する議論の活発化など,学校図書館の現状が整理された。つづいて,研究におけるエビデンスの定義や在り方について,2015年に改定版が公表された「IFLA学校図書館ガイドライン」(E1724参照)でのエビデンスの捉え方を踏まえ,(1)エビデンスは科学的な根拠のある研究と客観的な測定に