トルコとアルメニアの関係が改善の方向に向かうかに見えた、昨年10月の両国の国交樹立と、関係発展の合意文書の調印だが、その後、頓挫している。批准の見込みもない。これにナブッコの問題が関係しているようだ。 トルコとアルメニアの関係のもつれについて、トルコ側背景の一端については、先日「トルコが脱世俗国家へと変貌しつつあるようだ: 極東ブログ」(参照)でもふれたが、やっかいな「アルメニア人虐殺」(参照)問題がある。現状蒸し返しのようにも見えないことはない。アルメニア側も一度はトルコに歩み寄ったものの譲りがたい思いがあるようだ。批准についてもアルメニアから率先して行いたくはないとしている。 7日付けの"Radio Free Europe / Radio Liberty"というサイトでは、アルメニアのサルキシャン大統領は、「トルコとの歴史認識のすりあわせなどナンセンスだ」という見解を報じている(参照)