アイススラリー冷蔵庫は、液体が凝固点を下回っても凍らない現象「過冷却」の特性を応用した製品だ。ペットボトル飲料を13時間かけて冷やし、飲む直前に振って刺激を与えると、シャーベット状の「アイススラリー」に変化する。 このアイススラリーは、微細な氷が体内で溶ける際に熱を奪うことで、効率的に体を冷やせるとされる。アイススラリー冷蔵庫には、6月時点で建設現場や工場、倉庫など1000社以上から問い合わせが寄せられており、在庫はすでに残りわずかだという。 通常の冷蔵庫や冷凍庫との違いは、冷却の仕組みにある。過冷却を起こすには「ゆっくりと均一に冷やす」必要があるため、冷風が直接飲料に当たってムラが生じないよう、ファン制御や風路構造を工夫しているという。いわばエアコンのように、冷気を循環させる方式だ。温度は0~ー18℃の範囲で9段階で調整可能で、飲料ごとに適したモードを選べる仕様だ。 取材では、ライチ果汁