メディアに掲載されるデジタル化やDX(デジタルトランスフォーメーション)記事といえば、「いかに優れていたか」といった「いい話」が多いように思う。一方で、実際の現場はそんなにうまい話ばかりではない。何なら「悩みばかり」というケースが大半だろう。 だが、いい話ではないからこそ、実践している人たちの「生の声」は胸を打つし、「自分も、もう少し頑張ってみよう」と思えるのではないだろうか。 そして、継続的な取り組みに必要なのは、実践する人の中にある、シンプルな「思い」と「覚悟」なのかもしれない。 会社や社会のさまざまな課題に「ITのチカラ」で取り組んでいる人や企業の「ストーリー」をお届けする本連載。今回は、10年にわたる構想を経て、ホテルの予約・運営を行う基幹システムの再構築にチャレンジし始めた、星野リゾート 情報システムグループの久本英司さんのナラティブだ。 なぜ、基幹システムを再構築しなければなら