シミュレーターを開発したのはミュージシャンの向谷実氏が社長を務める音楽館。鉄道ファンで知られる向谷氏だけに細部までこだわり、モニター上にはCGではなく実際の走行時の風景が表示され、より現実に近い訓練を行える。4年前のイノトランスに出展された新幹線シミュレーターも向谷氏が手掛け、モニターに映し出された時速320kmの世界に、来訪者の誰もが興奮した。 「指差し確認」を見た外国人の反応は? そして今回。JR東日本は「テクノロジーが進歩しても日々の運行業務を担うのは人間だ」として、単にシミュレーターを展示するだけでなく乗務員訓練の公開に踏み切った。 大勢の外国人ギャラリーが、運転士と車掌の所作を興味津々の様子で見つめる。ぱりっとした制服、制帽を身に付けた乗務員が白い手袋で指差喚呼(しさかんこ)をする姿は日本ではおなじみの光景。鉄道業界では古くから行われており、近年では製造業、建設業など幅広い産業が