福島県は1日、郡山市の下水道処理施設「県中浄化センター」で、汚泥を高熱で処理して建設資材に再利用する「溶融スラグ」から通常の1000倍を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。県は「外部への影響は低い」としているが、2日から県内の下水処理施設22カ所と、県外のセメント会社で再利用されている汚泥の調査を行う方針。 県によると、溶融スラグから1キロ当たり33万4000ベクレル、汚泥から同2万6400ベクレルの放射性セシウムが検出された。原発事故前に処理された溶融スラグを調べたところ、放射性セシウムの値は同246ベクレルだった。県は2日、国に対し処理方法や安全基準などの方針を示すよう要請する予定。【松本惇】