東京電力は26日、今年1月に福島第一原発2号機で撮影した原子炉格納容器内の新たな画像を公開した。原子炉の真下にあたる容器の底部では、支柱や壁に溶け落ちた核燃料(デブリ)とみられる残骸がこびりつき、床…
官邸や東電本店の要請に従わず、海水注水を強行した吉田昌郎福島第一原発所長。日本中が喝采を送った「海水注入騒動」だが、事故から5年半経って原子炉にほとんど水が入っていなかったことが判明した。 『福島第一原発 1号機冷却 失敗の本質』は、6年間にわたる1000人以上の関係者取材と約428時間に及ぶ東電テレビ会議のAI解析によって浮かび上がった数々の「1号機冷却失敗」の謎に迫った調査報道の力作だ。本書から一足先に「届かなかった海水注水」をめぐる衝撃の事実を特別公開する。 ほとんど注水はされてなかった2016年9月7日。福岡県久留米市内のホテルはどこも珍しく満室だった。 春と秋、年に2回行われる日本原子力学会の大会に参加するため、全国から原子力関係者が、久留米市に集まっていた。 学会では、原子力安全や放射性廃棄物処理、高速炉などの次世代炉開発、核燃料など様々な分野の専門家が研究成果を発表する。その
6年前に起きた東京電力福島第一原子力発電所の事故の際、最初にメルトダウンした1号機で事故対応の鍵を握っていた非常用の冷却装置。実際の操作を経験した人がいない状態で対応を迫られました。実はこの装置、長い間、起動しにくい設定になっていたことが関係者の取材や残された資料からわかりました。重要な冷却装置は過去、どのような経過をたどり、事故を迎えていたのか。見えてきた教訓は何か。解説します。 福島第一原発1号機の非常用の冷却装置。正式には「非常用復水器」、通称「イソコン」と呼ばれます。 トラブルなどで原子炉の圧力が高まると自動で起動し、電源が無くても配管の弁さえ開いていれば原子炉からの蒸気が冷却水が入ったタンクの中で冷やされて戻ってくる仕組みになっていて、重要な冷却手段でした。 6年前も午後2時46分の地震で原子炉が緊急停止したあと自動で起動しましたが、運転員が配管の弁の調整をしながら、原子炉の冷
「非常に危険な状況です。一刻も早く燃料棒を冷やすことです」――。 6年前のあの日、NHK解説委員・水野倫之さんの切実な声を聞いた視聴者は、「この人は信用できる」と思った。水野さんはいまも福島に通い続けている。 問題は何も終わっていない震災から6年が経ち、福島への関心は日々、薄らいでいるように思えます。月日が経ったのですから、いたしかたない面もありますが、実際には原発の廃炉にしろ、復興の問題にしろ、まだ、何も終わっていませんし、解決していません。 廃炉作業は困難の連続で、今も8万人の方々が避難生活を余儀なくされています。問題は山積しているのです。それなのに大きな変化がないとなかなか注目されない。 事故がどうして起きたのか、その時、何が起こったのか、そして今、何が起こっているのか。それらを伝え続けなくてはいけない……。切り口を変えてみたり、タイミング良く解説するにはどうしたらよいのかと、悪戦苦
さる12月17日、「福島第一原発事故」について気になるニュースが流れた。 それは5年前に“電…フクイチ重大事故原因の新事実を今さら明かした東電…原発再稼働まっしぐらの暴走か 2016年01月05日 06時00分 提供: 週プレNEWS 1 ツイート 写真を拡大 フクイチ重大事故原因の新事実を今さら明かした東電…原発再稼働まっしぐらの暴走か さる12月17日、「福島第一原発事故」について気になるニュースが流れた。 それは5年前に“電源喪失→炉心冷却機能停止→爆発→放射性物質放出”という最悪事態に至った、フクイチ2・3号機の事故状況をめぐる東京電力の新発表だった。 まずフクイチ2号機では、2011年3月11日の津波浸水による全外部電源喪失で燃料棒を収納した原子炉圧力容器内の冷却が不可能になり、高濃度の放射性物質を含む蒸気が建屋外部へ大量放出された。 この事故の状況については、これまで圧力容器内
東京電力福島第一原子力発電所の事故で放射性物質の大量放出が起きたとされる2号機について、名古屋大学などが素粒子を使って原子炉を透視した結果、核燃料の70%から100%が溶け落ちている可能性が高いことが分かりました。国と東京電力は廃炉に向けてさらに調査を進めることにしています。 これに対し、名古屋大学などの研究グループは去年4月以降、さまざまな物質を通り抜ける性質がある「ミューオン」と呼ばれる素粒子を使って2号機の原子炉を透視する調査を行いました。その結果を解析したところ、原子炉の中心部に核燃料が残っていれば赤や黄色で示されるはずが、ほとんど反応が見られませんでした。 比較のために調査した5号機では中心部の核燃料がはっきりと映っていて、研究グループは、2号機の核燃料の70%から100%が溶け落ちた可能性が高いとしています。 一方、原子炉の底にも核燃料の姿は明確には写っていませんが、この部分は
東京電力福島第一原発が立地する福島県双葉町が原発PRのために掲げた看板の撤去方針を示したことに対し、標語をつくった大沼勇治さん(39)=茨城県古河市=が16日午前、撤去反対を町や町議会に申し入れた。「負の遺産として保存し、人間の愚かさを後世に伝えるべきだ」と訴えている。 伊沢史朗町長は「議会と相談しながら対応を考えたい」と述べた。 町の中心街入り口に掲げられた看板の標語「原子力 明るい未来のエネルギー」は、大沼さんが双葉北小6年だった1988年、学校の宿題として提出し優秀賞をとった。 原発事故で妊娠中の妻と全国各地を転々とし、昨年5月、古河市に落ち着いた。避難生活の中で「原発は明るい未来どころか故郷の町をズタズタにした」と苦しんだ。今月に入って、町が新年度予算案に撤去費用410万円を盛り込んだことを知った。 「老朽化して危険」というのが町の説明だが、大沼さんは「周囲に崩壊しそうな公共物がた
東京電力福島第一原子力発電所の事故で放出された放射性物質は、核燃料のメルトダウンや水素爆発が相次いだ事故発生当初の4日間ではなく、その後に全体の75%が放出され汚染を深刻化させていたことが、日本原子力研究開発機構の分析で分かりました。 政府などの事故調査はこの時期に何が起きていたかを解明しておらず、専門家は「放射性物質の大量放出がなぜ長期化したのか、原因の解明が求められる」と話しています。 福島第一原発事故の規模は、放射性物質の放出量からチェルノブイリ原発事故と同じ「レベル7」とされていますが、放出の詳しい全体像は明らかになっていません。日本原子力研究開発機構の茅野政道所長代理らの研究グループは、原発周辺などで観測された放射線量の新たなデータを集め、大気中への放出状況を詳しく分析しました。 その結果、事故が起きてから放出がおおむね収まった3月末までに放出された放射性物質の量は47万テラベク
東京電力福島第一原子力発電所の事故で放出され、周辺の土壌にとどまっている放射性セシウムの多くが、特定の鉱物の中に存在していることを、東京大学などの研究グループが解明し、除染作業の効率化などにつながることが期待されています。 福島第一原発の事故で放出された放射性セシウムは周辺の土壌を汚染し、事故から3年半余りがたった今も、どのような形で存在しているのか、はっきりとは分かっていません。 こうしたなか、東京大学大学院の小暮敏博准教授らの研究グループは電子顕微鏡を使い、放射線を出す粒子をより細かく検出できる方法を開発し、事故後に福島県飯舘村から採取した土を調べました。 その結果、原発事故で放出された放射性セシウムの多くは、風化黒雲母と呼ばれる鉱物の粒子の中に含まれていることが分かったということです。 この鉱物は、福島県東部の地質である花こう岩が風化してできるもので、福島県内の森林や水田などの土壌の
NHKが行った世論調査で、鹿児島県にある川内原子力発電所の再稼働について尋ねたところ、地元・薩摩川内市では20代から30代で「賛成」「どちらかといえば賛成」が75%に上りました。 若い世代で再稼働に賛成の割合が多くなる傾向はほかの地域でも見られました。 NHKは先月31日から4日間、「薩摩川内市」とその「周辺地域」、さらに「福岡市」と「全国」の4地域で20歳以上の男女を対象に、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行い、調査の対象になった人のうち、およそ67%の人から回答を得ました。 川内原発の再稼働について尋ねたところ、薩摩川内市では、「賛成」「どちらかといえば賛成」が49%、「反対」「どちらかといえば反対」が44%でした。 年代別に見ますと、▽20代から30代は「賛成」「どちらかといえば賛成」が75%、「反対」「どちらかといえば反対」が23
「吉田調書」で完全暴露された菅元首相のイライラ 怒鳴り声ばかりに「何だ馬鹿野郎」と批判 J-CASTニュース 9月12日(金)18時49分配信 政府が東京電力福島第1原発の事故に関する政府事故調査・検証委員会の調書を公開した。事故処理の陣頭指揮をとった吉田昌郎所長による、いわゆる「吉田調書」を読むと、事故翌日に現地を訪れた菅直人首相(当時)に対する不信感が伝わってくる。 吉田氏に対して「厳しい口調」で状況説明を求める一方、現場作業者への激励はなかったそうだ。ほかにも菅氏が怒りを爆発させていた様子を証言しており、「イラ菅」ぶりに「気分悪かった」と不快感をあらわにしている。 ■「自由発言できる雰囲気じゃないじゃないですか」 内閣官房のウェブサイトに2014年9月11日公開された「吉田調書」は、計11本の文書ファイルがある。2011年7月〜11月に断続的に実施された聴取内容を、そのまま記録
東京電力福島第1原発事故で、当時の吉田昌郎所長が、東日本大震災の直後から津波が襲来するまでの約50分間に主要な機器に損傷がないことを確認していたことが、政府の事故調査・検証委員会の聴取に答えた「吉田調書」で明らかになった。機器が地震で壊れたのか、津波で損傷したのかは見解が分かれており、耐震設計の見直しの点で大きな争点になっていた。 東日本大震災は平成23年3月11日午後2時46分に発生。運転中だった1~3号機はすべて緊急停止するとともに、非常用発電機が起動し、炉心の冷却が始まった。しかしその後に原発を襲った津波で同3時42分、全交流電源を喪失。炉心冷却ができず燃料溶融(メルトダウン)を招き、大量の放射性物質が漏洩(ろうえい)するなど重大事故につながった。 吉田調書によると、吉田氏は地震発生後に各中央制御室に異常確認の指示をした上で、当直長から異常がないとの報告を受けた。吉田氏は「私の感覚と
福島第一原発の汚染水対策として、地下の坑道を凍らせて水を止める工事で、凍結の“切り札”として投入されたドライアイスの効果が表れていないことが分かりました。 国と東電は、高い濃度の汚染水がたまる地下の坑道に金属性の管を設置し、冷却液を流して汚染水ごと凍らせる作業を続けてきました。しかし効果が表れないため、先月30日からは氷の投入を始め、今月11日朝までの間に、合わせて222tの氷を投入しました。東電は11日の会見で、凍結の効果について「分からない」としていて、目に見える成果が出ていないことを認めました。さらに、凍結の“切り札”として7日にドライアイス1tを投入しようとしたところ配管が詰まってしまい、それ以降はドライアイスの投入を見合わせているということです。一方、汚染水の発生を減らすため、原子炉建屋の周囲の井戸水をくみ上げて浄化する計画について、東電は、12日に試験的にくみ上げを始め、20
東京電力福島第一原子力発電所の事故が起きた直後に茨城県内で採取された大気中のチリから、ウランのほか原子炉内の構造物の素材が検出され、分析に当たった研究グループは早い段階から大規模な原子炉の破損が進んでいたことを裏付ける結果だとして、さらに分析を進めることにしています。 東京理科大学の中井泉教授らの研究グループは、福島第一原発の事故直後の3月14日の夜から翌朝にかけて原発から130キロ離れた茨城県つくば市で採取した大気中のチリを兵庫県にある大型の放射光施設「スプリング8」で分析しました。 その結果、放射性セシウムのほか、ウランや燃料棒の素材のジルコニウム、圧力容器の素材の鉄など、核燃料や原子炉内の構造物と一致する物質が検出されたということです。 これらのチリは直径2マイクロメートルほどのボール状をしていて、高温で溶けたあと外部に放出されるなどして急に冷えた場合の特徴を示しているということです
東京電力福島第一原子力発電所の事故の検証で、3号機ではこれまでの推定より早く燃料が溶け出し、大部分が原子炉から格納容器に溶け落ちたとする新たな解析結果がまとまり、東京電力は今後の燃料の取り出しがより難しくなるおそれもあるとして詳しく調べることにしています。 3年前の原発事故を巡り東京電力は未解明の問題の検証を続けています。このうち、3号機では、バッテリーで動いていたHPCIと呼ばれる緊急用の原子炉の冷却装置を事故の2日後の3月13日の未明に運転員が手動で停止し、ポンプによる注水に切り替えようとしましたが、うまくいかず、原子炉の冷却の遅れにつながったと政府の事故調査で指摘されました。 これについて、東京電力が原子炉の圧力などのデータを分析したところ、HPCIは手動で停止するより前の3月12日午後8時ごろには、機能を失ったとみられ、解析の結果、これまでの推定より5時間余り早い3月13日の午前5
・2008年の1日分の食事のセシウム137の摂取量・・・0.025ベクレル/㎏ ・同ストロンチウム90 ・・・0.036 この原因は、カリウム40のような自然放射性物質ではなく、セシウム137、ストロンチウム90てすから人工由来です。 この時期から言って、チェルノブイリと中国核実験の影響だと考えられます。 チェルノブイリは欧州を広域に汚染しましたが、1950年代から80年代まで続いた核実験は北半球全域を地球規模で汚染しました。 これは地下核実験と違って、地上に据えつけて爆発させるために大気圏内の気流に乗ってしまうためです。(写真 ユタ州の小型核の大気圏内実験。) 1950年代からの大気圏内核実験の総数は500回を超え、放出された放射性物質はチェルノブイリ事故の800万倍に達すると言われています。 また1950~1960年代の10年以上にもわたる人工放射性核
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