東京証券取引所でシステム障害があり、売買が成立しなかった取引について、東証と証券各社が賠償責任をめぐって対立していると報じられている。 システム障害は10月9日に発生。取引所に取り次げなかった顧客の注文を各社が受け付け、各社は顧客に自らの責任で株式や現金を渡す必要があり、「損失を被るのは確実だ」という。また、関係筋の話として、「メリルリンチ日本証券が通信状況を確認するため毎朝送るデータを通常の1000倍以上の量で誤送信したことが要因となった」とも伝えられている。 不具合が発生したのは、東証の株式売買システムと証券会社をつなぐ4ルートのうち1ルート。東証では証券各社に対し、不具合に備えて複数と接続するよう要請していたことを強調。その上で、東証は、自らの賠償責任を否定しているという。 システム障害の影響を受けた証券会社の数は「40社弱」で、成立しなかった顧客の売買注文は「10万件を超える」こと